鮫島有美子「ディスカヴァー2000」(7) 白い花の咲く頃
鮫島有美子さんの歌い方を批評するだけの見識はありません。しかし、彼女の歌を聴いていると、美しい日本語の発音がとても耳に残ります。古き良き時代、現代語である日本語が、鮫島有美子さんの歌になると、格調が備わります。彼女の歌そのものも楽しめますが、美しい日本語を忘れないためにも、はきはきした歯切れのよい日本語の歌をみなさん鑑賞してみませんか?
「はやぶさ」式思考法 日本を復活させる24の提言
2010年6月に「はやぶさ」が戻ってきた時、その前後のニュースなどを見ていて私は「よく戻ってきたな、奇跡だ!」と安直に思っていたが、その後の「はやぶさプロジェクト」を追ったテレビ番組を見たり、さらにはこの本を読んでみると、はやぶさが満身創痍でも帰って来たという事実は、決して「奇跡」ではなく「必然」ではなかったのか、という思いがしてならない。
この本は、一見すると「How to本」ではある(新聞広告を見た時の印象も、正しくそれだった)。しかし読んでみると、その考えは瞬く間に払拭され、それが何とも心地よかった。通常の(安っぽい)How to本は、思考方法や行動様式が単に羅列されているだけで、その行為の裏打ちとも言える哲学が感じられるものは少ない。だがこの「はやぶさ式思考法」には著者の哲学がしっかり感じられる。何故そのような考え方をするのか、その考えに基づきどのような行動をとったのか、というところまで述べられているので、説得力も充分ある。
もうひとつ注意したいのは、この本は「日本」に向けたメッセージでもある、という事。はやぶさプロジェクトは日本の税金で進められた計画。であるから、これによって生じた利益は日本国民にまず還元されるべき、という著者の考えもまた徹頭徹尾みなぎっている(この部分については本書をご覧頂きたい)。
さまざまな年代の方に、ぜひ読んで頂きたい本だと思います。もちろん、「2位じゃダメなんですか?」とおっしゃられた国会議員のセンセイにも。
はやぶさ ハンドタオル:「タダイマ ミンナ アリガトウ」
ハンドタオルというより、ハンカチという感じで、持って歩き、皆に見せるのにちょうどいい。
写真の右下、JAXAのロゴマークのところに、ハヤブサくんが最後までがんばった証拠がきちんと出ている。
本当に、最後の最後までデータを送り続け、そこで途切れたしるし。
見るたびに、けなげなハヤブサくんを思い出し、泣けます。
もったいなくて、まだ使わずにいます。
はやぶさ、そうまでして君は〜生みの親がはじめて明かすプロジェクト秘話
3億キロの彼方にまで「人の思い」を伝えられることを
実証してくれた「はやぶさくん」。
「彼」を作った人たちの思いと愛情がいっぱいに詰まった
これは奇跡の一冊です。
プライベートを明かさない、そして感情を出すことをしない川口プロジェクトマネージャーが、チームをつなぎとめるために、どんなことをしてきたのか。
はやぶさくんから受け取った「命のバトン」をつなぐために、今、全国を奔走している川口先生の「本当の思い」がこめられた貴重な一冊。
日本が本当の意味で技術大国になれるのか、その瀬戸際にあるからこそ多くの方に手に取っていただきたい一冊です。
はやぶさの奇跡。
それは、間違いなく人間が――日本人が現代において実現させた秘蹟なのです。