それでも町は廻っている 9 (ヤングキングコミックス)
毎回どこかにひねりやひっかけがあって、素晴らしいと思います。
最近ここまで丁寧に作られている漫画を見た記憶がありません。
本当に石黒先生の作品はクオリティが高いです。
勢いやスピードだけの、既視感ばかりの漫画がむしろ多数になっている昨今。
「それ町」を大切に読めることを幸せに思います。
次回作が本当に楽しみです。
木曜日のフルット 1 (少年チャンピオン・コミックス)
「それでも町は廻っている」の石黒先生の最新作。
毎週2ページ(たまーに増ページ)のペースでコツコツと連載を重ね、
(最初は10週の短期連載の予定だったそうです)
ついに待望の単行本の発売です。
内容は自称、野良猫のフルットと飼い主の鯨井先輩、
そして上記の二人の周りの人物の日常(たまーに不日常)を、
淡々と描いたもの。
爆笑、とまでは行かないけど、要所要所にクスリとさせてくれる作品であり、
いろんな出来事に一喜一憂するフルットの可愛さ。
普段はだらしなく男勝りけど、ふと女の子らしさを覗かせる鯨井先輩の意外な所。
時に隅っこなどに描かれている変な看板、奇妙な料理などの小ネタなど、
2ページだけの短編で、いろんな発見をさせてくれる漫画です。
(書き直した話、特別コーナーなど、オマケ要素もたくさん収録されてるのもうれしい!)
ただ盛り上がりも無く、急展開とかもないので、
猫の体を撫でている時のような、のほほんとした感覚の漫画を読みたい人向けです。
単純につまんないと感じるか、このユルさが好きになるかは、人それぞれやも。
それでも町は廻っている 8 (ヤングキングコミックス)
主人公 歩鳥のキャラクター性、推理もの、タケルとユキコの冒険もの(?)、人情話と"それ町"のおもしろさが満遍なく楽しめる刊だと思います。
主要キャラのタッツンや真田君メインの話はありませんが、商店街メンバーとの絡みがしっくりした雰囲気は世界観が落ち着いていてとても良かったです。
アニメが放映されている時期なのでこの刊から読まれる方もいらっしゃるかと思います。
この刊で興味をもたれた方は既刊も同様に楽しめると思いますのでぜひどうぞ。
歩鳥のTシャツファンとしては表紙がうれしい限りです。ハリウッド!