ヴァイオリン小品集1946-1970
~ヴァイオリンを学ぼうとする者は一度はハイフェッツを夢見るというぐらい、ハイフェッツについては書くまでも無い。
ハイフェッツを聴かないではヴァイオリンを聞いたとは言えない。精巧を極めた演奏技術と圧倒的な迫力でヴァイオリン音楽を最高の高みに上らせた。パガニーニ以外にはハイフェッツしか居ない。
1901年に生まれ72年のラストリサイタルまで公演~~活動を行った。
103トラック中74トラックは1946年から50年代にハリウッドなどで録音されたもので若干のノイズが混じる。しかし鑑賞の妨げになるほどではない。
曲目はハイフェッツの作編によるものを含む、巨匠の愛奏したアンコールピースのうちピアノ伴奏のものが網羅的に集成されている。レパートリーの幅広さが、ガーシュインを含む現代作品の紹介にも熱心だ~~ったハイフェッツらしい。
同じくRCAレーベルから出ている「ツィゴイネルワイゼン」がオーケストラ伴奏のアンコールピースの名演を網羅している。これも必聴。~
ヴァイオリンの夜
クラシックでは、破格のセールスを記録した「ショーロインディゴ」。
CMにも使われていたので、耳にしただけで、さまざまな想い出が沸き上がる方も多いのではないだろうか。
クラシックファンを、劇的に増加させた功績も大きい曲である。
「ひばり」はその後のアルバムにも収録され、姿を変え、空を飛び続けるのだが、
この頃のひばりには、そのテクニックの素晴らしさに、映像まで見せつけられ、大きな衝撃を受ける。
彼のバイオリンは、眉間にしわを寄せて、小難しい事などは決して言わない。
クラシックを聴くと、眠くなってしまう向きの方にも、最初の1枚におすすめできる選曲となっている。
スタイリッシュさが窺える、若き日の古澤を、ぜひ多くの方に聴いてもらいたい。
フルート・リサイタル
昨今の笛からは聞かれないふくよかでたっぷりとした音だ。アメリカのトップに君臨してきたベーカー最盛期の音はさすが、と思わせるに十分だ。浸透力があり柔らかく、それでいてクリアである。こういう音を出す笛吹は今では見当たらない。ランパル、ニコレと共にフルート界を背負ってきた不世出の名人の笛。ぜひ堪能して欲しい。