日本海大海戦 [DVD]
後の東映作品「海ゆかば」より断然良い。円谷特撮も素晴らしい。陸軍=長州の「二百三高地」と全く反対の立場(海軍=薩摩)の視点から作られているのが面白い(こちらの作品が先です)吉村昭著「海の史劇」司馬遼太郎著「坂の上の雲」等の小説等と組み合わせるとより理解り易いと思います。
日露戦争 廉価版
戦略性が非常に高く、しかし局地・短期戦なのでライトユーザーでも非常に指針を決めやすく、ちょっと興味の有る方になら、結構お勧め出来るゲームです(安いですしね)。
その点、フェイズを細かく分けるGS的設計が見事にバランスしたゲームで、GS社の最高傑作の1つと言ってもいいでしょう。
もっとも、プレイ前にマニュアルを熟読しなければゲームにならないのは確かです。飽くまで比較的、であり、良くも悪くもGSゲームです。
海戦パートは非常にマニアックです。ほぼ同社の激闘!シリーズと同じシステムですので、先ずはGS社HPより激闘!シリーズの体験版をDLしてプレイされてみるのがよろしいでしょう。
又、操作性に関して良く引き合いに出されるGSゲームですが、この作品はただ一点を除いて、なかなか良好です。十分に許せる範囲内です。
ただ一点とは・・・・何か行動する度にダイアログが開き、確認ボタンを押さされる事です。右手はマウスで、左手はEnterキー押しっぱなし、と言うやや無理なスタイルでプレイした方が、まだしも快適でしょう。でないと左クリックを押す人差し指がマジで死にます。
まあこの点を除けば私は非常に満足しております。★5つです。
太平洋戦記 2
○○○の嵐、○○の決断といったゲームよりもプレーヤーの戦略・戦術が求められるゲームです。キャンペーンは非常に時間が掛かるだけに、腰を据えてジックリ楽しみましょう!飽きるまで数年を要しますから、大変お得です。
このゲームは開発にあたり、メーカーHPの掲示板でユーザーの要望を聞き、取り入れて作られました。初期バージョンはバグだらけで、メーカーの姿勢に大いに疑問を感じましたが、バグ修正に止まらず、HP掲示板で更にユーザーの要望を取り入れてバージョン・アップしています。ユーザーとメーカーの距離が非常に近く、親近感を感じるところもマルです。
二百三高地 [DVD]
才気煥発の福顔の児玉源太郎を丹波哲郎が、泣き顔が張り付いた乃木希典を仲代達也が演じているが、ともに、あまりにも、はまり役過ぎて、思わず、本物を見ているような気分になってしまうほどである。
また、他にも、伊藤博文、明治天皇、大山巌、金子堅太郎etc・・・と、よくも、ここまで本物の雰囲気を伝えられたものだと感心する。
さらに、それら、史実を彩った英雄たちに混じって、名も無き人々として、あおい輝彦、新沼憲治、夏目雅子、佐藤充らが登場するが、彼らのあまりの完成度の高さが、この映画の主人公を誰だかわからないほどに高めてしまっている。
彼らの演技のどれひとつをとっても、「見事」の一言に尽き、日本映画特有の美しい湿潤さを保ちながら、必要以上にべたべたしていない点でも、日本戦争映画史上最高傑作と言っても過言ではない逸品であろう。
この中で、ひとつ、とても教訓に値する場面があった。
開戦前夜、遂に戦端を開くことを決意した明治政府は事に臨まんとして、児玉源太郎を内務大臣から、格下であり、事実上の陸軍の作戦指導責任者に当たる総参謀長に転任させた。
それまで、陸軍内部でも、盛んに開戦論をぶちあげ、時には直訴・懇請さえした若い参謀らが多数いたそうであるが、児玉がこれを受け、参謀本部に乗り込んできたとき、彼らは顔を見るなり、「ついに開戦ですね!」と色めき立った。
これに対して児玉が軽く頷き、「主戦場となる満州の地図を出せ」と言うと、その場にいた青年将校たちは、皆、顔を見合わせ、「地図・・・ですか。有ったか?」と・・・。
児玉のカミナリが落ちたのは言うまでもないことである。
だが、この話は、何とも、考えさせられる話である。
昨今でも、色々と、気勢を上げている人を見かけるが、果たして、この人たちのどれだけが地図を用意しているものなのか・・・。
読むだけですっきりわかる日本史 (宝島社文庫)
歴史は苦手なので、自分のために日本史を再確認しようと思い買いました。
まだ明治維新のあたりまでですが、頭の中が整理されていくのを感じます。単に史実だけでなく人物の思いなんかも補足しながら解説されかつ時代の繋がりを読者にわかってもらおうという著者の思いが伝わります。学校で学んだときはそれぞれの出来事を単独で暗記してただけでしたがこの本を読んで点が結ばれ線になっていく感じがします。
先の方のレビューにもありましたが重要事項が太字になってるのが(参考書的ではあるが)メリハリがきいて、これも読みやすい工夫だと思います。たまに取り出して何度も読み直したいと感じてます。
また、これをきっかけに気になる時代の本を読みたくもなってきてます。日本史を見渡すための羅針盤にもいいと思います。