池上彰の学べるニュース5 (臨時特別号)
震災がなければ、発刊されてない臨時特別号。TVでも最後は3時間スペシャル
を2週も放送して震災について伝えた池上氏。
この本は、それが、復習できる感じにまとまっていて非常に良い。
学生や子供でも読めるし、大人でも十分によし。
石巻赤十字病院、気仙沼市立病院、東北大学病院が救った命
タイトルにある3つの病院で、あの日そしてその後の数日間を、スタッフたちがどう動いたか、を中心に書かれています。 淡々と事実が語られているにもかかわらず、まるで自分が今、病院の中にいるような臨場感をもって読めました。筆者がいかに、綿密な取材をしたかがわかります。 あれほど、震災関連の特番だらけだったのに、何故こんなすごい人たちがいることをもっと伝えてくれなかったんだろう。いやいや、こういう医師たちがいる限り、日本の医療は大丈夫だと思えました。 震災を遠くに感じ始めた人こそ、読んで欲しいです。冷静に、きちんと震災に向き合えると思います。
電力会社のおしごと
電力会社は「仕事の百貨店」と言われている。
決して、ヤマダ電機やユニクロのような専門店の
集合体ではない。
その意味がよく理解できる本である。
この本を通じて、例えばお客さまが今お使いの電力が
どのような設備と社員によって届けられているか、を
多視点で捉えることができる。
安定的な電力供給は当然のこと、そこを達成するために
会社には様々な仕事が存在しそれが有機的につながって
実現・維持されている現実。そこも見えてくる。
そして、今、低炭素化社会、安心安全な社会づくりという
新たな課題を電力会社は世の中から期待されている。
これにどう組織的に対応していくべきか。
つまり、どう人と技術を育て、デザインしていくべきか。
その課題と将来像も見えてくる本ともいえよう。
主に、電力会社を志望する学生の方、もしくは入社数年目
以内の若手社員は読んでおいて損はない。
長期的な仕事のキャリアに悩む中堅社員も基本に立ち返って
再読することをお薦めする。