Hark the Village Wait
スティーライ・スパンの国内盤だと、2006年にアルカンジェロから紙ジャケで再発されていますが、いまや入手困難な状態です。オリジナルLPを見事に再現した日本製紙ジャケで、中でもすごいのが3rdの『テン・マン・モップ』。UK originalのペガサス盤のまさにミニチュア、さすが日本製!と思いました。ペガサス盤はあまりに凝った作りのため、販売価格よりも製造価格の方が高くなってしまい、売れれば売れるほど赤字になったという伝説があります。
さて、スティーライ・スパンの1stにあたる今作は、アルカンジェロからの紙ジャケは1枚組です。2枚組になっている2ndや3rdと違って、ボーナストラックなど付いていないですし、作りも極めてシンプルです。
それに対して、この輸入盤はブックレットが充実していますし、ジャケットの微妙な色合いもちゃんと出ています。(『テン・マン・モップ』の1989年に出された輸入盤のジャケの色はあまりにひどい!)
だから、今、安く容易にスティーライ・スパンを聞きたいと思う方はこのCDがお勧めです。内容も素晴らしいです。
Please to See the King
先日発売された
Steeleye Span『Please to see the King』リマスター&ボーナス満載二枚組
を聴き込み。
なんと無骨にして、ある種のパワー/力強さに満ち満ちた作品か。
ボーナスのラジオライブ演奏からは彼らがただの民謡バンドではなく革新的で野心的なロックの開拓者であったことが判る。
その演奏はただの伝統の複製/剥製などではなく、その都度冒険的に変えられるアレンジやエレクトリック化した重さにより
LED ZEPPELINの処作やBLACK SABATHの初期作品群に勝るとも劣らない「異端・異教徒のロック」としての重さ/力強さを持っている。