林檎もぎれビーム!
さよなら絶望先生の三期は諸事情で冒頭1話のみの視聴だったため、
失礼ながら多少みくびったまま、ずっとこの「林檎もぎれビーム!」の
真の醍醐味を知らずにいた。しかし某所で改めてフルで聴き、前作
「空想ルンバ」に引き続き、オーケンらしくアグレッシブに大胆ながらも、
飛翔のサビにて悟りの地平へ開眼するが如くの清清しいまでの開放感に感嘆。
林檎〜の絶望少女たちの連呼フレーズタイトルは未だに意味不明(笑
ながら、その有無を言わせぬ感で、とにかく赤裸々に突っ走る様がよい。
そして相変わらず渡る世間は鬼ばかりの、理不尽な現実に騙されたかの
ような己自身と、その自分を嵌めた"あいつら"への激しいまでの糾弾ぶりは、
ほんの一瞬よぎる怖さと共に相反する爽快感が、実にパラドックスなまでの
心地よさを暴発させる。絶望の向こう側にあるはずの希望―確かにこんな
時代だからこそ、オーケンと絶望少女たちが我が道を往かんがばかりに、
本編アニメを軸とし、ここまでの昇華ぶりを見せたのかもしれない。
c/wの「きまぐれあくびちゃん」も、ひたすらかっこいいハードな
マシンガンアレンジと、チープな歌詞&絶望少女たちの掛け合いとの
ギャップに引き込まれる。とにかくオーケン歌唱の渾身の半端なさが
ラストあたりまで存分に楽しめ、こちらもなかなかオツな出来。
THE 仲直り!復活!筋肉少女帯~サーカス団パノラマ島へ帰る’06~ [DVD]
NHKの音楽番組「MUSIC JAPAN」に出演しているのを観て、はじめて筋肉少女帯が復活したのを知りました。仲たがいしていたのも このときが初耳でした。筋少といえば、ライブだろ?と思ってこのDVD買ったものの 復活筋少に落胆したらどうしようかと思ってドキドキしてなかなか再生できなかった。しかしそれは杞憂でした。あの頃の熱いまんまだよ。とはいえライブの最初頃はは8年の空白をファンと擦り合わせながらといった感じでしたねぇ。確に死んだはずのあいつら:筋少を確かめるなら このライブDVDでしょ。マスト バイ!
戦え!ぬいぐるまー! CD 初回版
一曲目の、「戦え!ぬいぐるまー」は名前の通り、
大槻ケンヂリスペクトな曲と歌詞になっている。
「神の領域」を連呼するサビもなかなかだが、
中盤の語りも変でつぼにはまると何度も聞いてしまう。
映像特典とエンディングテーマも素直に素敵でオススメ
かくれんぼか鬼ごっこよ
かくれんぼか鬼ごっこよ。大槻ケンヂと絶望少女達の集大成かもしれない。
(それでもまだ「林檎もぎれビーム」みたいな奥の手を出せる∞)
一見全体的な半端なくアグレッシブでエキセントリックなチープ感で
騙されそうになるが、どうしてどうして。どこか狂気までも漂わせる
楽曲そのものの美しさに一時幻惑される...(「人形たち」)
それはガチで前のめりにクソ真面目なほどに、この半端ない
独特の世界を作り上げようと拳を挙げるオーケンの本気が、
そしてどこかリリカルに物哀しく、しかし有無を言わせぬ、
萌えとしての存在感がどこか、お人形さん的でもある絶望少女達が、
生きとし生けるものへの「やる気」を喚起させる独特のメッセージを
励ますでもなく無言のままに(いや絶叫のままに)発している。
世の中には、こんなアプローチの仕方もあるのだ的、
何ともいえない、やったもん勝ちの堂々たる勝利を感じる。
(オタ世界とエキセントリックプログレの化学反応の妙)
そして、その美酒に酔うのはオーケンと愉快な彼女達を
末永く見守っていくであろう、我々なのかもしれない。
個人的にボーナストラックの「空想ルンバらっぷ」に
恋してしまった...らっぷびとrapがカッコイイのはともかく、
本作の切なさが十倍増し。色々弄っても楽しいオーケン楽曲。
そこはやはり曲サウンドを手掛けるNARAHASHI手腕であろう。