範馬刃牙 30 (少年チャンピオン・コミックス)
酷評が多いように見受けられますが、非常に面白い巻でした。
この漫画は格闘漫画ですから、戦いに重点を置いて物語を進めてほしいという読者の気持ちは痛いほど分かります。
そういう観点から見ると、確かにあまりにも独特すぎて戦いとは言いにくい内容だったかもしれません。
しかし漫画としてみると、本当によく出来ています。特に中盤から終盤までの食事のシーンは話がよく練られています。
部屋で読みながら一人で笑ってましたが、今までずっとバキを読んでる人ほど面白い展開だったと思います。
史上最強の哲学入門 (SUN MAGAZINE MOOK)
とにかく読みやすいです。面白くて一気に読めました。
読みやすさの理由は、文体がくだけているということもあると思いますが、読み手の感覚を筆者がよく理解されているからだと思います。
そのため、混乱に繋がるような無駄な説明がなく、また、読者が疑問に感じるであろう箇所はフォローされていて、スムーズに読み進めることができました。
扱われているテーマは、どれも哲学上重要かつ難しいテーマですが、過去から現代へ向かって説明されていること、また、ひとつのテーマが複数の哲学者によって論じられていることにより、時系列的かつ多角的に説明されていて、そういう点でも理解しやすかったです。
そして各章末では、それらを踏まえて、現代を生きる人々がそのテーマを今後どうとらえていくべきかが語られていて、単なる解説に終わっていないところも良いと思いました。
また、“史上最強の真理”を得んがために、情熱を燃やし悪戦苦闘をしてきたすべての哲学者に敬意が払われているところにも好感を持ちました。
まさしく「アリガトウ哲学者ッッ フィロソフィー イズ ビューティフル!!」という気持ちで読み終えることができました。