作品も面白かったし、価格設定も良心的でＧｏｏｄ。Wood☆の東宝さんに見習って欲しいわ。

湯長谷藩は、現在の福島県いわき市にありました。終わったばかりなのにまたも参勤を命じられた原因というのが、藩の鉱山で金が出たことを隠したと疑われたからです。
が、その収入は無くて、いきなり吹っ掛けられた難題に、結局走って行って何とかしようというもの。もちろん、その途中には沢山の障害があるわけですが。
ただ、ハチャメチャのお笑いかと思えば、そうではなく、殺陣やワイヤーアクションには目を見張るものがあります。忍者との大乱闘はすごかったです。

ひとりの女性のもって生まれた強さを、
優しく、しかしシャープに描いた小説だと思います。

どんな人もそれぞれの苦しみを抱えているし、
それは誰もがわかっていることですが、
現実にその渦中から立ち上がり、
歩みだしていくひかりの姿には、未来への希望を見出すことができます。

相田氏の小説ならではの詩的な表現を、其処彼処にみつけては何度も感じ入りました。

ラストの前で気持ちが揺すぶられ涙してしまいましたが、
心が少し強くなれた気がする作品です。

映画「SEASIDE MOTEL」のノベライズ版。周りは山ばかりなのに名前が「シーサイド」という汚いモーテル。全ての部屋に飾られた南の島の海辺の写真だけが、そのホテルの「シーサイド」なのだと、本の著者は言う。最後まで読み進めると、実はこのモーテルが、数人の登場人物にとって、本物の美しいシーサイドへと続いていることが分かる。映像と違って人の内面に焦点を当てられるのが文字言語のいい点だが、この本はその利点を最大限に生かし、映画にはない心情描写が適度に織り込まれている。