おっちょこちょいだが純粋なお嬢様(ソン・イェジン)と
親の愛に恵まれずたった一人で生きてきた無骨な青年
(
チョン・ウソン)が出会い、恋に落ちる。
やがて結婚するふたりだが、
そのころから彼女はだんだん記憶を無くしてゆく。
やがて夫の顔さえも思い出せない。
愛する人に自分が忘れ去られていく絶望。
この愛だけは忘れたくないと必死になりながらも
頭の中が真っ白になってゆく恐怖。
そして妻はある決断をする。
しかし夫は彼女を取り戻すために・・・。
ハンカチタオルがぐしょぐしょになるくらい泣けるんですが、
爆笑シーンやクスクス笑いのシーンも数知れず〜
これがホントに程よいバランスなんです。
決してお涙頂戴の悲しいだけの物語ではありません。
ひとはこんなに優しくなれる!
『MUSA−武士』でただ一人注目した俳優の
チョン・ウソンが
野性的な魅力と繊細で抑えた演技で光っています。
186cmの長身と鍛え抜かれた体、程よいトーンの声が素敵です!
男っぽくて、なのに細やかで、小柄なソン・イェジンを
包み込むように抱きしめるときの優しさにため息が出ます。
ソン・イェジンも女性の可愛らしさをとてもうまく表現する
上手な女優さんだと思いました。
重いテーマを扱っていますが、
そこここにちりばめられたユーモアで絶妙です。
ちょっと御伽噺のようなエンディングのシーンは
かすかな希望を持って終わります。
観客はこれで少しだけ救われます。
監督のコメントにあるように
「心に涙の落ちる音が響くような」いい映画です。