金色のコルダ
「遙時」以来の光栄ネオロマンスゲームの新作が登場した。それがこれであるが、この「ネオロマンスシリーズ」は、シミュレーションの先鋒、光栄ならではのシビアなゲームである。無論こちらも例外ではない。
ゲームの基本は、妖精を探して楽曲の楽譜、譜面の解釈を得て、コンクールの為にひたすら練習していくというもの。その合間を縫って恋愛などのイベントを起こすのであるが、これがなかなか厳しい。ある程度の数を弾きこなせないと次の曲は練習すら出来ず、かと言ってある一曲に練習の的を絞らないと、コンクール入賞は望みがたいのだ。
さらに練習にうつつを抜かすとキャラクターとのイベントが起こせず、しかしコンクールで好成績を収めないと相手にしてくれないキャラも多い。はっきり言って、これをやりこなすためには、ゲーム開始当初から終盤戦までをきっちり計画立てる必要性があり、さらには妖精が見つかるか否かの運まで絡むため、とかく辛いの一言。最近のゲームとしては歯ごたえが大きい。
しかし、これまたネオロマンスの特徴として、必ずしも恋愛する必要はないと言うこともある。かなり時間に束縛されており、破綻しがちとは言え、割り切って考えれば自由度は高いのだ。恋愛とは無関係に、育成シミュレーションとしてこつこつやっていくと結構ハマるし、恋愛や友情を一心にはぐくんでいくのも面白い。個性的なキャラクターに美麗なグラフィックもこれの作品性を増していると言えよう。グラフィックに反して案外硬派でシビアなゲームだが、やってみても損はないだろう。
ゲームの基本は、妖精を探して楽曲の楽譜、譜面の解釈を得て、コンクールの為にひたすら練習していくというもの。その合間を縫って恋愛などのイベントを起こすのであるが、これがなかなか厳しい。ある程度の数を弾きこなせないと次の曲は練習すら出来ず、かと言ってある一曲に練習の的を絞らないと、コンクール入賞は望みがたいのだ。
さらに練習にうつつを抜かすとキャラクターとのイベントが起こせず、しかしコンクールで好成績を収めないと相手にしてくれないキャラも多い。はっきり言って、これをやりこなすためには、ゲーム開始当初から終盤戦までをきっちり計画立てる必要性があり、さらには妖精が見つかるか否かの運まで絡むため、とかく辛いの一言。最近のゲームとしては歯ごたえが大きい。
しかし、これまたネオロマンスの特徴として、必ずしも恋愛する必要はないと言うこともある。かなり時間に束縛されており、破綻しがちとは言え、割り切って考えれば自由度は高いのだ。恋愛とは無関係に、育成シミュレーションとしてこつこつやっていくと結構ハマるし、恋愛や友情を一心にはぐくんでいくのも面白い。個性的なキャラクターに美麗なグラフィックもこれの作品性を増していると言えよう。グラフィックに反して案外硬派でシビアなゲームだが、やってみても損はないだろう。
金色のコルダ プレミアムボックス
パソコンでプレイするにはかなり不便。別途ゲームパッドを用意しておいたほうが良い。
恋愛ゲームとしては目当てキャラのデートやイベントの回数が数回に限られていていて
クリア条件もわかりづらいため、魅力を感じない。
本格クラシックが好きな人が期待するのは酷だが、ヴァイオリニスト気分を味わってみたい程度
の人であればミニ音楽ゲームとして楽しめる。
ただし、広いMAPをかけまわっての妖精探し、自分が弾ける曲がいつも同じ、など繰り返し何度も
プレイすると面倒な作業のループがつらくなってすぐに飽きてしまう。
声優人気やキャラ同人人気目当てで中途半端な恋愛ゲームとして作るよりも、
曲数にバリエーションを増やしたり、別の楽器もできるようにしたりとゲームシステム部分を
充実させてくれれば、キャラゲーでない部分で楽しめるゲームソフトだと思う。
プレミアムボックスの特典は期待しないほうが良い。
恋愛ゲームとしては目当てキャラのデートやイベントの回数が数回に限られていていて
クリア条件もわかりづらいため、魅力を感じない。
本格クラシックが好きな人が期待するのは酷だが、ヴァイオリニスト気分を味わってみたい程度
の人であればミニ音楽ゲームとして楽しめる。
ただし、広いMAPをかけまわっての妖精探し、自分が弾ける曲がいつも同じ、など繰り返し何度も
プレイすると面倒な作業のループがつらくなってすぐに飽きてしまう。
声優人気やキャラ同人人気目当てで中途半端な恋愛ゲームとして作るよりも、
曲数にバリエーションを増やしたり、別の楽器もできるようにしたりとゲームシステム部分を
充実させてくれれば、キャラゲーでない部分で楽しめるゲームソフトだと思う。
プレミアムボックスの特典は期待しないほうが良い。
金色のコルダ Blue♪Sky 2 (花とゆめCOMICS)
良くも悪くも内容が無いように感じられました。
アニメ化に伴って原作ゲームを含めた裾野を広げたかったのかな?
しかし、新しく興味をそそられるというよりは、既に原作をプレイしている人がより楽しめるような印象です。
「菩提樹寮の〜」でも感じたことですが、誰一人としてキャラクターが魅力的に掘り下げられていないことが勿体無いです。あっさり終わりすぎです。強いて挙げるなら律くんくらい? 2までのコミック展開が、乙女ゲーム由来にしては良く出来すぎていたのかも…とさえ思ってしまいます。尺の問題かしら。本当に本当に勿体無い!
他のかたも書いていらっしゃいますが、やはりあとがきの「急に始まった」という部分が気になりました。
無理に「BlueSky」にするくらいなら、「菩提樹寮の〜」をもう少し粘って大切に掘り下げてほしかったな。
最後の最後で出てきた「彼」には、原作のゲームシリーズをずっとプレイしている私には嬉しくなった瞬間でした。
「彼」とこの学校は、やはりコルダを象徴するものなのだと思います。
アニメ化に伴って原作ゲームを含めた裾野を広げたかったのかな?
しかし、新しく興味をそそられるというよりは、既に原作をプレイしている人がより楽しめるような印象です。
「菩提樹寮の〜」でも感じたことですが、誰一人としてキャラクターが魅力的に掘り下げられていないことが勿体無いです。あっさり終わりすぎです。強いて挙げるなら律くんくらい? 2までのコミック展開が、乙女ゲーム由来にしては良く出来すぎていたのかも…とさえ思ってしまいます。尺の問題かしら。本当に本当に勿体無い!
他のかたも書いていらっしゃいますが、やはりあとがきの「急に始まった」という部分が気になりました。
無理に「BlueSky」にするくらいなら、「菩提樹寮の〜」をもう少し粘って大切に掘り下げてほしかったな。
最後の最後で出てきた「彼」には、原作のゲームシリーズをずっとプレイしている私には嬉しくなった瞬間でした。
「彼」とこの学校は、やはりコルダを象徴するものなのだと思います。
金色のコルダ コミック 1-17巻セット (花とゆめCOMICS)
もともとゲームの漫画とは知らずに読みました。私自身、ゲームはしない人間なので、純粋に物語としての感想です。
ある日、妖精から誰でも弾ける魔法のヴァイオリンをもらった香穂子が、学内コンクールへ強制的に参加させられる、という、ファンタジーな始まりです。香穂子の通う星奏学院は、音楽科と普通科を併設する高校で、音楽コンクールに普通科の生徒が参加すること自体かなり珍しいことで、音楽科の生徒たちの反発を受けつつも、妖精に見い出された音楽的センスでコンクールを乗り切っていく香穂子。。。しかし、ある日、同じヴァイオリンで参加する音楽科トップの実力を持つ月森に、香穂子の使っているヴァイオリンが「偽」だと気づかれ、「そのヴァイオリンを使っている限り君を認めることは出来ない。」と言われてしまいます。
音楽に対し子供の頃から真摯に向き合って来た月森にとって、香穂子の音楽に対する姿勢は到底許すことの出来ないものでしたが、香穂子の「ヴァイオリンが好き」という気持ちと、妖精の補助輪を使いつつも懸命に努力する姿に触れ、それどころか、彼女の奏でる音楽に自分にはない豊かな感情表現があることを認識して、少しづつ彼女自身に惹かれて行く月森、、、、音楽バカで人の感情の機微に疎く、不器用な接し方しかできない彼に、始めは苦手意識を持っていたけれど、人に厳しい以上に自分に厳しく、いずれはプロのヴァイオリニストという明確な夢を手繰り寄せる実力を持ち、分かりにくいけれど優しい部分もある彼にハッキリと自覚しないまでも恋心を募らせる香穂子。この話のメインの二人の焦れったいぐらいの心の動きに、ニヤニヤしてしまいました。
もちろん、この二人以外にも個性的なコンクールメンバーがたくさん登場しますし、ゲームでは彼らがみんな攻略キャラとして、それぞれのキャラクターごとに香穂子との恋愛を楽しめる設定になっているようで、それゆえ、月森君だけがクローズアップされた原作には、不満を持つ他キャラファンもいるとは思います。でも、漫画しか知らないわたしには、コンクールへの実力を伴わない参加に対する正面切っての批判、さらに魔法のヴァイオリンを使っていることに対して、それはずるだ、とハッキリと香穂子に突きつけた非難を経て、それでも彼女を認め高みへ引っ張りあげようと手を貸す月森に惹かれて行く香穂子、というのが一番自然かなあと感じました。楽しい恋愛なら火原だし、楽なのは土浦だし、同じセレブでも、例えば加地ならもっと彼女を甘やかせてくれるでしょうが、、、月森は常に頑張って追いかけないといけない人で、しかも留学してウイーンに行ってしまうから、彼との恋が今後とも発展するかは心配なところですが、取り敢えず、香穂子は音大のヴァイオリン専攻目指して頑張るみたいですし、この初々しい公式カップルに幸多かれと願わずにはいられません。なんか、少しの切なさと幸せをもらった作品でした。
ある日、妖精から誰でも弾ける魔法のヴァイオリンをもらった香穂子が、学内コンクールへ強制的に参加させられる、という、ファンタジーな始まりです。香穂子の通う星奏学院は、音楽科と普通科を併設する高校で、音楽コンクールに普通科の生徒が参加すること自体かなり珍しいことで、音楽科の生徒たちの反発を受けつつも、妖精に見い出された音楽的センスでコンクールを乗り切っていく香穂子。。。しかし、ある日、同じヴァイオリンで参加する音楽科トップの実力を持つ月森に、香穂子の使っているヴァイオリンが「偽」だと気づかれ、「そのヴァイオリンを使っている限り君を認めることは出来ない。」と言われてしまいます。
音楽に対し子供の頃から真摯に向き合って来た月森にとって、香穂子の音楽に対する姿勢は到底許すことの出来ないものでしたが、香穂子の「ヴァイオリンが好き」という気持ちと、妖精の補助輪を使いつつも懸命に努力する姿に触れ、それどころか、彼女の奏でる音楽に自分にはない豊かな感情表現があることを認識して、少しづつ彼女自身に惹かれて行く月森、、、、音楽バカで人の感情の機微に疎く、不器用な接し方しかできない彼に、始めは苦手意識を持っていたけれど、人に厳しい以上に自分に厳しく、いずれはプロのヴァイオリニストという明確な夢を手繰り寄せる実力を持ち、分かりにくいけれど優しい部分もある彼にハッキリと自覚しないまでも恋心を募らせる香穂子。この話のメインの二人の焦れったいぐらいの心の動きに、ニヤニヤしてしまいました。
もちろん、この二人以外にも個性的なコンクールメンバーがたくさん登場しますし、ゲームでは彼らがみんな攻略キャラとして、それぞれのキャラクターごとに香穂子との恋愛を楽しめる設定になっているようで、それゆえ、月森君だけがクローズアップされた原作には、不満を持つ他キャラファンもいるとは思います。でも、漫画しか知らないわたしには、コンクールへの実力を伴わない参加に対する正面切っての批判、さらに魔法のヴァイオリンを使っていることに対して、それはずるだ、とハッキリと香穂子に突きつけた非難を経て、それでも彼女を認め高みへ引っ張りあげようと手を貸す月森に惹かれて行く香穂子、というのが一番自然かなあと感じました。楽しい恋愛なら火原だし、楽なのは土浦だし、同じセレブでも、例えば加地ならもっと彼女を甘やかせてくれるでしょうが、、、月森は常に頑張って追いかけないといけない人で、しかも留学してウイーンに行ってしまうから、彼との恋が今後とも発展するかは心配なところですが、取り敢えず、香穂子は音大のヴァイオリン専攻目指して頑張るみたいですし、この初々しい公式カップルに幸多かれと願わずにはいられません。なんか、少しの切なさと幸せをもらった作品でした。