イン・ザ・プール [DVD]
現代ではちょっとひとよりオカシイってことがあると実はなんでも病気になったり病気にされてしまったりする。そのことで苦しむのは実は自覚してる本人であったりするわけである。しかし周囲は(精神科医さえも)そんな病んだ心を抱える人を深刻視して更なる不安を与えてしまっているわけである。決して言葉には出さないが・・・
しかし、この映画の松尾スズキ演じる伊良部は異質なとんでもない精神科医である。思い悩む患者を平気で好奇の目で見てあからさまにからかいもてあそぶ。彼にとって患者は病気ではないのである。へんなクセのある人なのだ。だから薬もカウンセリングもない。ただそのへんなクセを持つヒトと遊んでいる感覚である。
その病気がなんなのかが分かってフツーのヒトは好奇心が途絶えるのだが伊良部の好奇心はどんなことをしたら直るんだろってある意味すごい域にまで平気で進んでいく。この映画は病める患者と伊良部の衝撃的記録である
しかし、この映画の松尾スズキ演じる伊良部は異質なとんでもない精神科医である。思い悩む患者を平気で好奇の目で見てあからさまにからかいもてあそぶ。彼にとって患者は病気ではないのである。へんなクセのある人なのだ。だから薬もカウンセリングもない。ただそのへんなクセを持つヒトと遊んでいる感覚である。
その病気がなんなのかが分かってフツーのヒトは好奇心が途絶えるのだが伊良部の好奇心はどんなことをしたら直るんだろってある意味すごい域にまで平気で進んでいく。この映画は病める患者と伊良部の衝撃的記録である
イン・ザ・プール (文春文庫)
書店で綺麗な表紙に惹かれて手に取ったのが出会いだった。
するとすぐに、何とも、表紙のような神秘的な雰囲気とは大きくかけ離れた精神科医伊良部が登場。
本当に精神科医?と、登場する患者達と私も同じ思いを抱いた。
各患者の症状にも驚くが、その治療方法(?)は更に特殊。
きっと彼も、治療だなんて思っていないんだろう。
しかし、患者達は最後にはそれぞれの病を克服していく。
全て、伊良部の治療の成果だ。
私たち読者は、登場する患者達と同じ「現代病」の予備軍なのだろう。
だからこそ、患者と共に伊良部に振り回され、そして癒される。
この癒しを、是非多くの方に体験していただきたい。
するとすぐに、何とも、表紙のような神秘的な雰囲気とは大きくかけ離れた精神科医伊良部が登場。
本当に精神科医?と、登場する患者達と私も同じ思いを抱いた。
各患者の症状にも驚くが、その治療方法(?)は更に特殊。
きっと彼も、治療だなんて思っていないんだろう。
しかし、患者達は最後にはそれぞれの病を克服していく。
全て、伊良部の治療の成果だ。
私たち読者は、登場する患者達と同じ「現代病」の予備軍なのだろう。
だからこそ、患者と共に伊良部に振り回され、そして癒される。
この癒しを、是非多くの方に体験していただきたい。
家日和 (集英社文庫)
全六篇とも、甲乙付け難い、唸らされる作品ばかりだ。
この中で、私は「家においでよ」に強く共感した。
「家においでよ」では、些細な事から夫婦は別居。
妻の居なくなった部屋に、男はオーディオとホームシアターを揃え、
会社が終わると、好きな音楽とDVDに耽り、会社の同僚のたまり場にもなった。
サラリーマンにとって、何と羨ましい部屋だろう!
この作品の舞台はマンションであるが、たとえ一戸建てであっても、男には居場所は無い。
働いて、家を買う金を捻出したのは、男の方であっても、ちょっとした趣味をする場所すら無い。
男は、職場ではストレスにもまれ、家庭では、何故こんなに冷遇されなければならないのか?
その答えが、本書を読んで、ようやく見つかった。
家というものは、妻の色に染まるものなのだ。
極論すると、家は妻や子のためにあるのだ。
本書全体から、幸福は家の中にある、と読み取れる。
サラリーマンである男が、幸福を掴むためには、
妻の色に染まった家に、自らも染まらざるを得ないのかも知れない。
少々弱腰過ぎるだろうか?
この中で、私は「家においでよ」に強く共感した。
「家においでよ」では、些細な事から夫婦は別居。
妻の居なくなった部屋に、男はオーディオとホームシアターを揃え、
会社が終わると、好きな音楽とDVDに耽り、会社の同僚のたまり場にもなった。
サラリーマンにとって、何と羨ましい部屋だろう!
この作品の舞台はマンションであるが、たとえ一戸建てであっても、男には居場所は無い。
働いて、家を買う金を捻出したのは、男の方であっても、ちょっとした趣味をする場所すら無い。
男は、職場ではストレスにもまれ、家庭では、何故こんなに冷遇されなければならないのか?
その答えが、本書を読んで、ようやく見つかった。
家というものは、妻の色に染まるものなのだ。
極論すると、家は妻や子のためにあるのだ。
本書全体から、幸福は家の中にある、と読み取れる。
サラリーマンである男が、幸福を掴むためには、
妻の色に染まった家に、自らも染まらざるを得ないのかも知れない。
少々弱腰過ぎるだろうか?
我が家の問題 (集英社文庫)
「家日和」に続き、家族を描いた6作品が収められたユーモア小説です。
帰宅拒否に陥った夫とマラソンにはまった妻を描く2作品は夫の視点から、仕事が出来ない夫とUFOが見えると言いだ出す夫を描く2作品は妻の視点から、両親の離婚を描いた作品は子供の視点から、実家への里帰りを描いた作品は夫婦の視点から、各作品の視点は異なりますが、最後が前向きな結末で終わっている点は一致しています。
個人的には、「家族っていいなぁ」と思わせてくれる「里帰り」と「妻とマラソン」、終わり方が爽快な「夫とUFO」がお奨めです。
帰宅拒否に陥った夫とマラソンにはまった妻を描く2作品は夫の視点から、仕事が出来ない夫とUFOが見えると言いだ出す夫を描く2作品は妻の視点から、両親の離婚を描いた作品は子供の視点から、実家への里帰りを描いた作品は夫婦の視点から、各作品の視点は異なりますが、最後が前向きな結末で終わっている点は一致しています。
個人的には、「家族っていいなぁ」と思わせてくれる「里帰り」と「妻とマラソン」、終わり方が爽快な「夫とUFO」がお奨めです。