コロンバイン高校銃乱射事件からはじまり、マイケルの生まれ故郷でもあるフリントでの6歳の少年による銃殺事件などを基に、銃社会アメリカに対する素朴であるが、しかし誰もが抱くであろう「なぜアメリカは世界第一の銃犯罪大国になってしまったのか?」という疑問をマイケル・ムーア流に解明していく。コミカルであるが、一方で真剣にこの疑問について取り組むマイケルのジャーナリスト魂のようなものを感じた。銃社会というアメリカの側面からアメリカの本質をうまく導き出していると思う。しかし、マイケル自身の答えが明らかになっていないことはすなわち、その答えが一つでなく、このドキュメンタリーを見た人間一人一人に考えて欲しいというマイケルなりのメッセージなのだろう。
アカデミー賞での「恥を知れブッシュ」発言も含めて星5つ。