前作「さくら」から実に7年ぶり。通算14作目のオリジナルアルバム。改めてサザンの幅広い音楽性を感じる全30曲の超大作です。
2003年以降に「シングル曲」として世に出て行った、元々はアルバム用に作った楽曲達。それらを集めて「ニューアルバムです」というのも醜いので、もっともっと曲を作って、既発の曲がたくさん入っていても後ろ指を指されない体裁と質感のあるものにしようと思った…と、桑田さんは語ってます。
そのボリュームもさることながら、すごいですよ。このクオリティは。音楽好きな人ならば、思わず笑ってしまうような随所にちりばめられた音遊びや、歌謡曲、ロック、
ジャズ、ヒップホップまで、バラエティに富んだ曲調でありながら、アルバム全体としての統一感。発売済みのシングル曲とカッ
プリング曲も、見事にアルバムに溶け込んでいます。
(一部のシングル曲は、アルバム全体としての音合わせの為、リミックス&リマスタリングしてます!!)
桑田さん自身がおっしゃっているように、「壮年期のサザン」を感じさせる、ちょっと「落ち着いた感じ」も受け、歌い方に関しても同様に、昔のような「若さとパワー押し」な感じは薄くなりましたが、時間をかけて完成させただけある「今のサザン」が詰まっているアルバムだと感じました。