CDジャーナルムック 小田和正読本
丸ごと小田和正というムックもすごいけれども、ビジュアルからインタビュー、楽譜に至るというのがなかなかの構成だと思う。
キャリアからいってとても1冊でまとまる人物ではないけれども、この1冊はなかなかの出来なのだ。
小田和正ドキュメント 1998-2011
1998年7月22日夜におこった東北自動車道での大事故からスタートします。時に小田 和正は50歳、事故で大破したセルシオや病院のベッドで首を牽引している痛々しい写真も収められています。奇跡的に回復し、同9月12日にスターダスト・レビューのコンサートに出演した時の気持ちや情景も書かれていました。
本書は、小田さんに密着して取材をし続けた音楽評論家の小貫信昭氏の書き下ろしです。地の文にまじり、時折小田さんが語るコメントがはさみ込められており、その頃の気持ちやイベント時でのエピソードなど、知られざる話題や素顔の小田さんを知ることができました。
小田さんご本人が書いているわけではないので、もどかしさは募りますが、それでも63歳の現在まで走り続けてなおトップを走っているスーパー・アーティストの生き様を知るのは30数年来のファンとしては嬉しいかぎりです。上海や台湾、香港での海外でのコンサートの情景は、グローバルなファンが多く存在している証でした。
小田和正の代表曲として、筆者が9曲選びそれについての感想を記しています。異論はありますが、何を選んだとしても何かが落ちるわけですから。
ラストに本年4月に発売された『どーも』の制作のエピソードが結構詳しく記してあり、これは収穫でした。曲の萌芽が生まれる瞬間の気持ちや過程は知りたい情報でした。
本書の項目です。約束を果たす人、走る人、手紙を書く人、小田和正の流儀、海をわたる人、記録を更新する人、小田和正の代表曲、自ら祝う人、小田和正の口癖、決して「サヨナラ」は言わない人、『どーも』を作る人、集合写真の人'あとがきにかえて
いつか どこかで [VHS]
映画評そのものは、こてんぱんだけれど、僕はこの映画好きですよ。何よりさすが小田さん。サントラは抜群。特に「冬子のテーマ」はいいですね。映画も、時任三郎・津川雅彦のファンだからというのもあるけど、ヘビ女みたいできついけど藤原礼実の(最後の最後でみせる)笑顔・・・。あの数秒のために100分待ってたといっても過言ではありません。病院での笑顔もよいけれど。ビデオは廃盤、DVD発売予定なし(ファーイストいわく)。手元にあるのは、公開当時のビデオをレンタルしてきてダビング(コピーガードなんて概念が無かった)したのしか手元にないので、このたびDVDに焼きなおしたんだけれど、やっぱりもう既に「粗い」のが気になる。DVD出してくれーーーーーー。
いつか どこかで [VHS]
小田和正第一回監督作品
『部長、好きな女に男がいたことありますか?』
冬子に振り回されに突撃しながら、項垂れて寄った部長宅での一言。
鍵のペンダントだとか小道具がどーだ、ストーリーがどーだと当時バッシングは激しかったが、
俺にはとても好きな映画です。ベタさがいいのです。
もう二十年たつんだなぁ。
未だに他人事じゃねぇよ。
緑の街 [VHS]
渡部篤郎という俳優に対してどんなイメージをお持ちですか?
けだるい、アンニュイ?
オトナの男、クール?
この映画ではそんなイメージが払拭されるかもしれません。
熱い男です。映画を撮りたい、完成させたい、周りがなんと言おうとやりたいことをやるんだというちょっと青臭い主人公。
たまにはこんな役もいいなあ。