卒業式は裸で (いずみコミックス)
★4の中。
著者の2冊目。
敏腕家庭教師という地位を最大限に利用し、超一流の将来を約束する代償として未だ性に目覚めない少女たちに、期間限定でありとあらゆる性的凌辱を繰り返す男・内藤。
大人社会の中で、逃げることを選択せずに、恐怖し、期待し、悩み、葛藤し、性に目覚め、憎悪し、愛に溺れてゆく少女たち。
端から見れば、ふりかかった不幸でも、境遇の中で不幸にならず前向きに生きている少女たちがステキだ。
最終第6話の方向性が、著者の自己弁護にもみえてしまい個人的な好みで★4の上から落としたけど、それでもなお首ったけであるほど愛おしい、著者初の長編は表題作『卒業式は裸で』のまるごと一冊。
デカすぎる消しだけが憎い。
たんぽぽのまつり (TENMAコミックス LO)
町田ひらく作品との出会いは私が大学生の頃なのでかれこれ10年以上前になります。
ふとしたきっかけでいまだに作品を執筆されていることを知り、今回の書籍を購入しました。
10年前の印象としてはかなりいっちゃってる覚えがあったのですが、久々に氏の作品を見て
10年経った町田ひらくにお会いできました。
コアなのはコアかもしれません・・ガチロリですしw
でも作品全体に漂う「憂い」は同じ雑誌に載っているわけわからんロリマンガ作者たちとはまったく
ちがう深みのものだと思います・・・・。
エロマンガというジャンルはそのままですが、昔愛読していた大江健三郎の作風がどんどん変わっていったように、なにか作者の瞑想(迷走)なども反映されているような趣のある作品になっています。
ただの「ネタ」ではない(もちろんそちらの使用も可)マンガを読みたければこちらをご覧ください。
町田ひらくさん、あなたはどこから来てどこに向かうのですか?
黄泉のマチ (TENMA COMICS LO)
茜新社のロリータ雑誌「『COMICLO(エルオー)』に載った著者の作品を集めた単行本。「大人のメルヘン」を描いてあるが、設定がえぐいのが特徴。虚無的な静けさが漂う、この手の作品では異質な逸品。