踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ! スタンダード・エディション [DVD]
総合的に言えることは、この作品は「新章・踊る大捜査線」の幕開けの作品、あるいは、その転換期の作品なのではないかと言うことです。
これまでの「踊る」で確立された、コメディタッチの導入部に続き、テーマ曲「リズムアンドポリス(RAP)」にのせたスタイリッシュなオープニング、分かりやすくメリハリの効いた笑いと泣き、シンプルにワクワクする盛り上がり、そこで流れる「moonlight」、そしてインパクトのある決めゼリフ。そういう「踊る」を強く期待していくと、残念な感想になるかもしれませんが、そういう拘り無しに見れば、新しい「踊る」として面白い作品に仕上がっていると思います。
本作品のオープニングには、テレビシリーズの連ドラ初回のオープニングと同じ曲「C.X.」と同じアングルの空撮が使われており、本作品が新たな「第1話」を志向していることを如実に示しています。
残念ながら前作公開の翌年2004年3月に他界されたいかりや長介さん演じる和久平八郎、真下正義と結婚し産休中という設定の柏木雪乃など、お馴染みながら登場しないキャラクターがあり、オープニングの映像が変わったことには、これまでのオープニングに登場したメンバーのうち和久平八郎、柏木雪乃の2名が出演しないということも影響しているのではないかとも思います。和久平八郎の穴は埋まるものではないですが、その存在感を大切にしつつ新しく進もうという作り手の意思が感じられる作品となっていました。
本作品では青島俊作の心情を中心に話が展開しています。主人公なので当然ではありますが、この「踊る」は群像劇として秀逸だったため意外に青島俊作の心情に寄り添った作品作りというのはされてこなかった。本作品では青島俊作は係長に昇進し、雑務に追われる中受けた健康診断で肺に15mmの影があると告げられ、何年か前に和久さんの死を経験した青島俊作は、初めて自分の死というものを意識し、さらには「死」を美化し死にたがる犯人と対峙することにもなります。引越しの最中に起こる8つの事件を描く中で、この青島俊作の心情を中心として「生と死」「生きる」そして「仲間」ということを主題に作られた作品となっています。同じシーンで笑えたり泣けたり、どっちにも振れる作りなので、分かり難いと感じる人もいるかもしれません。このあたりは、これまでのメリハリのハッキリした「踊る」を期待して見るとスッキリしないものを感じるかもしれませんが、青島俊作の心情に注目して、青島俊作を中心に追って見ると非常に分かりやすく見られると思います。青島俊作のショックや和久さんへの思いや、すみれへのもどかしい思いなど、あらゆる青島俊作を楽しむ作品と言えるのではないかと思います。
室井慎次が出世して捜査の現場に出てくる地位ではなくなっているので、青島俊作と室井慎次の絡みは非常に少ないですが、室井慎次が「上へ行き組織を変える」ことが青島俊作との「約束」であったことを考えると、まさしく約束を守るべく進んでいると言えます。二人の絡みが少ないのは残念ではありますが、「約束」の実現に一歩近づいているという意味では「踊る」のこれまでの流れを踏襲してると言え、仕方のないことかもしれません。
相変わらず画面の中の情報量が多く、意外なところで犯人が登場していたり、何度も見るとそれだけ楽しめる作品になっています。また、過去の作品に登場した犯人が出ていたり、テレビシリーズ第1話と歳末SPに登場して青島俊作に絡んだ小学生の男の子が成長して意外な役で登場したり、踊るシリーズではお約束のリンクもいろいろとあって楽しめます。細かく見ると、突っ込みどころもありますが、基本的にはコメディで娯楽作品なので、突っ込みどころは突っ込みながら楽しめばいいのではないかと思います。この作品の、これまでの「踊る」のパターンと違うところに拒否反応を示す人も多いかもしれませんが、私は意外なほど最初から抵抗なく楽しめましたし、これも「アリ」だと思い、面白いと思いました。おそらくこれまでの「踊る」を期待するよりも、ただ青島俊作に注目し、どんな作品になっているかを楽しみに見に行ったことが良かったのではないかと思います。どうせ見るなら楽しめた方がいいですしね。
この先続編が作られるのかどうかは分かりませんが、和久さんの亡くなった今、和久さんのいた「踊る」とまったく同じに作るのは不可能なので、思いは引き継ぎつつ新しい「踊る」、「新章」としてこの作品が作られたのではないかと思いました。
但し、どうも各所感想などを読んでいると、鑑賞1回目で上記のような意図や深い内容を読み取れている人の割合はやや少ないようです。熱心なファンの中でも1回目は印象が悪く、2回目で印象が変わって良い作品だと思ったと言う人も相当数いるようです。さらに見れば見るほど色々深く理解できて面白さが増すという人も結構いるようです。エンタメ映画作品としては1度目でちゃんと伝わることが必要ともいえるので、その点はマイナスだと言えるでしょう。また、過去作品とのリンクなど、初めて踊る大捜査線シリーズを見る人に対しては多少親切さが足りないようにも思います。
踊る大捜査線に学ぶ組織論入門
踊る大捜査線で描かれる、縦割り・官僚組織の"警察"。そこでの弊害とメリットを組織論から分析した面白い本です。
いわゆる大企業病となってしまった会社でいかに効率的・効果的な業務をしていくかという観点で読むと、この本はすごく役立ちます。大きな組織で大きなプロジェクトを短期間で且ついろんな性格の人がいるなかでどう進めていくか、読み応えがあります。
プロジェクトマネジメントの初心者本を読んだ後に読むと、プロジェクトマネジメント理論を組織内で使ったときの反応とかが予測できて、そういった意味でも面白いかも。
あと、踊る大捜査線ファンなら、あぁあのシーンか!!とか思う小ネタがたくさんあるので、それもまた面白いです。
SP(エスピー) オリジナルサウンドトラック
このサントラを手がけたのは、同じくCX系列のドラマ「ガリレオ」のサントラの一部も手がけている菅野祐悟氏。
アクションやコメディカルシーンを混ぜつつ、SPの「動く壁」へのコンプレックスを時にシリアスに描写したドラマ「SP」のサントラにふさわしい音楽が入っていると思います。
サントラなのに1つの曲として出来上がっているような感じがしました。
特にOPテーマにもなっている1曲目はお勧めですね。
このサントラを聞くとSPの様々なシーンが思い出されます。
是非これを聞いてSPをもっと盛り上げてください。
踊る大捜査線 THE GAME 潜水艦に潜入せよ!(特典なし)
意外と面白かったです。イラストもちゃんと似てたし。すみれさんが特に美人で綺麗です♪
ミニゲームはちょっと面倒だったけど出来ないLvでは無いので○。ストーリーもドラマらしいし、ただラストがな…あの後、犯人やその協力者、潜水艦で働く人々がど〜なったかが気になるので、この評価で。
DRIVIN’ J-POP for love&joy
選曲がすごくよい。車向きだし実際。
というか、DRIVINと謳ってるけど、
たとえばしばらくJ-POPから遠ざかってて
何聞いたらいいかわからない・・・みたいな人にもお勧め。
わくわくする優れた曲が入っててすごくいい選曲だと思う。
こういうのまたでないかなぁ。