WINGS OF LIGHT [DVD]
松任谷由実さんの作品で最初に買うDVDはこれをお勧めします。
これはライブビデオというより、ライブの素材を昇華した映像作品です。
ライブそのものの演出もシンプルにして狙いをまったく外さない出来です。
その演出を綿密に計画した撮影で撮りきった作品といえます。
特に「ダイアモンドダストが消えぬまに」の演出と映像は、作品のイメージはこれだったのかと、深い印象を与えてくれました。
「時のないホテル」は、会場では恐らく味わえないスリリングな映像でカメラフレームに切取られています。
「守ってあげたい」の客席との一体感はジンときます。本当のプロが綿密に計画した映像は、まるでそれがハプニングであるかのように心に訴えるものなのですね。
STEINS;GATE Original Soundtrack+Radio CD(仮)
Gate of Steinerは退廃的な曲調からはじまり、徐々に希望あるそれに変化していく。
かつ終始サスペンスな雰囲気を漂わせることも忘れることなく、まさに本作を象徴させるにふさわしい曲だと思います。
またメインテーマ以外にも、携帯電話の着信メロディ、ファンタズムの各曲(Short ver.)も収録されるなど
細かく網羅されている印象です。
ラジオ部分も、普通にCDを入れただけだと専用のプレイヤーが起動してしまいますが、
CDドライブをを右クリックして「開く」を選択してCDの中身を参照すれば、
CD内にmp3形式で入っているのでiPodやWalkmanで聞くことが出来ます。
サウンドトラックとしては少し割高かもしれませんが、
CDが3枚も入っているので結果的には安いのかもしれません。
個人的には買って良かったと思っています。
Xbox360ソフト「STEINS;GATE」オープニングテーマ「スカイクラッドの観測者」
とてつもない加速感から疾走感に繋がるメロディ、それを彩るロジカルな歌詞、貫禄を感じさせるいとうかなこ嬢の揺るがぬ歌唱力が一体となった怪物じみた一曲です。対照的に、画面を見守るに最適であろう優しいカップリング曲もまた素晴らしい。
ゲームをプレイされた多くの方が買われたかと思いますが、噂で存在を知った層も取り込み、最終的に「シュタインズゲート」の世界に導きうる、まさに世界観を象徴する「顔」となる一枚といえます。
天国の門 [DVD]
な、長い。とにかく長い。同じく長い「風と共に去りぬ」では、途中の「intermission」のクレジットがあっという間に出てくるが、この映画は、とにかく冗長である。小説が、言葉をぎりぎりまで削って推敲を重ねて完成度を高めていくのと同じように、映画というメディアもまた、限られた時間の中でメッセージをいかに伝えるか?と言う視点も大切であろう。金と時間をかければよいものができるというのは、神話に過ぎないことは現代の常識ではないか?
そのような観点からこの映画を観るとき、例えば導入部分、ハーバード大学の卒業式とそれにまつわる様々なエピソードが延々と続くだけで、なんとも散漫な印象。全編こんな感じなので、よほどの映画ファンか、監督のファンでないとちょっとつきあいきれない、という感じ。
そもそも、西部開拓史における差別など、入植してからのネイティブ・インディアンへの迫害に比べるべくもない。マイケル・チミノ自身はイタリア系移民の子孫のようだが、自分史を重ねる部分があったのではないか?
自分の伝えたいメッセージを編集という作業によって効果的に見せる、それが映画というものだ。その点、テレンス・マリックの諸作品では、画面から詩というか叙情性が伝わってくる。未だにハリウッドからは冷や飯を食わされていると聞くが、さもありなん。
お暇な人は、レンタルで観るがよろしい。