ブラック・レイン デジタル・リマスター版 ジャパン・スペシャル・コレクターズ・エディション [Blu-ray]
タイトルの通りです。
その他の言葉が見当たらない作品でした。
内容は、シリアスな刑事物ですが、笑いの要素も散りばめられており、
高倉健さんは、終始「頑固一徹な日本のお巡りさん」を演じられて居りますが、
その頑なの中に、笑いが見えるその表現力は流石です。
私は、ガッツ石松さんがとても印象に残って居ります。
名俳優です。(本当に。)
最後は、やはり松田優作さんの存在です。
オーディション時に、監督方を震え上がらせた演技力。
海外活動を開始した半ばで、逝ってしまった松田さんの底力が伺える作品でした。
松田さんが日本で活躍なされていた頃、私は幼少でしたが、
この映画は再放送時は覚えており、VHSにて保存し、何度も見ました。
何度も見る事の出来る映画だと思います。
その映画の「Blu-ray版」
よい世の中になりました。
瀬降り物語【DVD】
一般社会と隔絶して、自らが信じる誇り高き「理想郷=桃源郷」を作り出すために
生き続ける「山の民の姿」を描いた作品…まず彼らが…まだ100年も経たない…
昭和13年頃まで、この日本に存在していたと言うことに素直に驚いた…
そして益々これから消えていくだろう「雄大な自然」をバックに繰り広げられる
「生々しい人間ドラマ」が予想以上に、深くて感動した…
「桃源郷?」を維持していく為に…独特の「戒律」を守り抜こうとする
彼ら…「アダムとイブ」ではないが…隔絶された「集団」で「戒律」が
崩れていく過程において、母娘、父息子であれ…男と女の「まぐわい」が
影響するのは、いつの時代も人間の「業」と言えるだろう…
さらに狭い島国である日本では、「一般社会」から隔絶して「桃源郷」を
作ることは…「異端児」とみなされ、圧倒的な身分蔑視から、否応なしに
「弾圧」を受けるものだ…
婚礼の儀や、戒律を破った者への制裁など細かく丁寧に描かれていて…
ある面では「史実」としても興味深い…なによりこの時代の作品は、
監督&スタッフ&キャスト全てにおいて「真っ向」から様々な
メッセージを訴える作品として作り上げるという「熱気」が画面全体
から感じられる!
彼らのような「生き方」が実は…最も誇り高き「人間らしい生き方」なのかも知れない…
ショーケン
届いたその日にちょっとだけ読んで後はまた暇な時に・・・と思っていたら
一気に最後まで読んでました。
私はテンプターズの頃からテレビや映画での活躍とずっとファンでした。
特に十代終わりから二十代初めに出会ったドラマや映画や歌は
鮮烈な印象として私の脳に刻み込まれ今でも忘れられません。
しかしそれはブラウン管やスクリーン越しに見ている世界であって
人間・萩原健一という裏側は当然の事ながら知らない訳です。
この本はそういう内面的なものやいろんな製作現場の人間関係や裏話や
幼少時代の頃、出生の秘密やプライベートの事も詳しく書かれていて
大変興味深く引き込まれました。
また彼の仕事に対するプロフェッショナルな考え方が随所に出てきます。
あまりに熱心な為に時として周囲と摩擦を起こすのですが
個人的には早く復帰して頂きたい貴重な俳優さんだと思います。
今の芸能界にこれだけの熱意を持っている人が一体何人いるんだろうと
考えさせられる本です。
自ら描かれた表紙の絵も印象深いですね。
彼にとっては「描いた」ではなく「出た」と表現するのでしょう。
この辺の話も載っています。
読み終えた後、この本に出てくる数々の名作をもう一度見直したくなった。
テレビのワイドショーでは女性遍歴の事がクローズアップされていたがそればかりではなく
演技や演出のモチーフやヒントになった元ネタとか周囲の人の所作など
創作秘話的側面もかなりあり面白いです。
是非ご一読を!
日本映画[監督・俳優]論 ~黒澤明、神代辰巳、そして多くの名監督・名優たちの素顔~ (ワニブックスPLUS新書)
俳優萩原健一(ショーケン)直接会い、意見を交わした日本の名監督らのエピソードが興味深い。
といっても、監督論だの俳優論だのという堅苦しいものでは全くなく、インタビューアーとの問答形式で綴られている為読みやすい。
しかし、とかくエキセントリックな印象が強い萩原健一という男が意外に冷静で、礼儀正しいということに驚かされた。一時は酷い状態だったが、まるで憑き物が落ちたように落ち着いている。
これも年齢のなせる業なのか?
世界に名を馳せる黒沢監督に対しても彼は全く臆せず、逆に、監督がどうでるかを確かめるために故意に投げつける言葉が面白い。『世界のクロサワ』を世界扱いしていないのだが、そのクロサワ映画に出た萩原の演技がどうかと言われれば、それほどでもなかった気がする。
終盤にGS時代の話が出るが、その時がエピソードが最も印象深い。なにせウッドストックを生で観たのだから…。ジミ・ヘンドリックスを生で観て、楽屋に行けば、ロッド・スチュワートがミック・ジャガーに「お前は歌が下手だな。」などと言っている会話を耳にするなど驚きの数々。彼は時代の生き証人だったのだ。