攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL
アニメの「攻殻機動隊」が好きだったのと、音楽がテクノで、ストーリーにマッチして最高です。サントラCDも買ってしまいましたが、フチコマの操縦に慣れるまでが大変!はっきり言って、ラスボス強すぎてクリアーを諦めました。買おうと思っている方はそこの点を注意して下さい。時間制限のあるステージもあり、何回も挑戦しないとステージクリアは困難です。
また、ミッション終了後にセーブ出来ないので途中のステージでクリアできないというため、「最初からやり直し」。
イノセンス スタンダード版 [DVD]
なにかと賛否が分かれている今作ですが、まず製作者の自己満足うんぬんなどという批判は子供じみた中傷にすぎず、製作に関わった全ての人達に対する侮辱でしかないので無視して良い。
その道のプロが仕事で作ってんだから。
今作のストーリーは前作同様、原作をベースとしてはいますが、
ハッキリ言って原作とは全くの別物。
愛玩用ロボットの暴走による殺人事件を追う2人の刑事の
ハードボイルドサスペンスってな趣です。
難しい近未来的専門用語だらけだわ、肝心な所は古典の引用でわざとボカして表現されてるわ、ストーリーとは無関係に禅問答のようなやりとりが続くわ、わざわざCGと手描き絵との差を明確にした画面作りをしてるわ…と、とにかく難解でシュールで重苦しいんですが、
全体を通して描かれてる主人公の孤独感が非常にリアルで、
そこだけは十分に理解できるように作ってるあたりがニクイ。
あいかわらず押井監督独特の偏屈な作家性が滲み出てます。
このテの直接的な表現を避けた抽象的な作風が好きな人には強くオススメしたいんですが、わかりやすいものを求める人には見ない方がいいと言いたくなるような、なんとも困った作品です。
ただ美術が相当凄いことになっているので、
それだけでも見る価値はあると言えますけどね。
PIECES 7
とにかく、士郎正宗ファンだったら、今回は、この本を買ったら、中を見る前に表紙をはがして、その裏を見てみよう。士郎正宗自身によるプロフィール、出身地、経歴、さらには今後の創作活動までが載ってる!
表紙の「for 18 <=」なんて文言や中のエロイ絵や、『HELLHOUND-01』、『HELLHOUND-02』の作業の記録や解説に目を奪われてはいけない。もちろん、士郎正宗の作品に飢えているファンはこの『PIECES 7』を楽しみにしていたんだろうけど(もちろん私もその一人)、それ以上にこの表紙の裏にギッシリと書かれた士郎正宗のプロフィールこそ、この本の目玉。ファンなら、絶対、読み逃してはいけない。
とにかく、名前や出身地の誤解を解いたり、同人誌アトラスでのブラックマジック執筆の経緯や出身高校の間違いを正したり、大友克明の影響を受けたことを告白したり、阪神淡路大震災の影響についても触れてるし、このエロエロ企画が一区切りしたら何をやろうとしているか、PIECESも8まではこの路線って言ってるし、などなど、膨大な情報が詰まってる。
ファンとしては
「「必ず」との約束は出来ないが大事無ければ僕はこれまで通り延々淡々と作業を進め、機会を見つけて発表していくよう努力するという事はお約束できる。」
という彼の言葉を信じて、次の作品を待とう。
攻殻機動隊 (2) KCデラックス
主要登場人物は、主人公「荒巻素子」と分身(デコット)か同位体(ミレニアム・スピカ・アンタレス)で、全部同じ人物です。
ミレニアム=「こうでなくてはいけない。失敗してはいけない。」という自分の中の支配的価値観。中央集権的で、コミュニティの女王になりたがる。
スピカ=研究者。「ヒトに代わる機械生命の研究、又は不老不死の研究」に執着している。目的の為なら、他の同位体を消去する事も辞さない。
アンタレス=他の素子同位体の行動を見ているが、この人も同位体。環と同じ部分がある。
荒巻素子=最善の選択を積み重ね、生き続ける事が目的。そのためには他の魂との融合も進んでする。
悪しき心(ミレニアム)を打ち砕き、(荒巻とスピカが)ひたすら前向きに自己討論しつづけるのを、電脳戦に例えています。
最後にスピカと荒巻素子は目的が同じになり融合しますが、一つになる融合ではなく、お互いを鏡のようにして非対称のまま安定します。自分の中に自分が二人いる状態です。
そして、二人の素子が子供(珪素生命)を育てていくのを、環(もう一人の客観的素子)は見つめ続ける・・・で終わります。
カントの倫理論「それを考えることしばしばにして、かつ長ければ長いほど、常に新たに増し来る感嘆と畏敬の念をもって心をみたすものが二つある。わが上なる星きらめく天空とわが内なる道徳法則」
これと同じ事を、カラーとCGで、コミックの形で展開しているのだと思います。