パティ・スミス:ドリーム・オブ・ライフ (デラックス・エディション) [DVD]
11年間も密着しただけあって、内容の濃い映像になっています。ライヴ映像は断片的ですが、迫力満点。在りし日の両親とのショット。幼い子供たちとのショット。パティが自分の人生観・死生観について語るくだり、など。ボブ・ディラン、トム・ヨーク、ボノ、マイケル・スタイプ、アレン・ギンズバーグなどとの交流・関係もうかがえます。109分。
以上がレンタルでも見ることのできる内容。
ディスク2はセルのみ。30数分のアウトテイク。来日時の姿。原宿でのイヴェントの模様。そして予告編。合計65分。
あとは、ポスター型の解説書。ポスターの裏に解説文が印刷されています。ディスコグラフィのほか、監督紹介、人物解説があり。
残念なのは、二点。ひとつは、やはり楽曲使用料・使用許可がネックになっているのか、来日時のイヴェントでのライヴ・パフォーマンスが収録されていない点。もうひとつは、何を勘違いしたのか、“恋愛でキラキラ輝く”というような女性誌的な視点で、パティをセレブリティ扱いして、それまでのトークの流れを無視して「どうしたらパティみたいにそんなにみんなに恋をされる素敵な女性になれるの。その秘訣は何なの。監督だってパティに恋をしてるんでしょ」みたいな女性のこっぱずかしい質問、おべっかまでを切らずに特典映像に収録している点。
ダーリンの頭ン中 英語と語学
言語おたくのトニーに案内してもらう、外国人から見た日本語の世界。
外国人から見ると、日本語ってそんなふうに感じるものなのか、という新鮮な驚きがある。トニーさんの言葉に関する知識量は生半可なものではない(言語学者との対談ではほぼ対等)ので、語源についての話など、非常に参考になる。
ただ、「ダーリンは外国人」とは違って、言葉にテーマを絞った本なのでで、笑うポイントも少なく、言葉に興味のない人にはお勧めできない。それでも「トニーが大好き!」という人はどうぞ。
イヤーズ
DISC1は主に1stから3rdにかけての初期の選曲だが、特に1stと2ndは当初印象が薄かったため通して聴いておらず何曲か知らないものがあった。だがよくよく聴くと皆実に良く出来ており同時代の他アーティストのレベルを超えている。知ってる曲でも、こんな凄い曲だっけという感が強い。例えば「サバイヴァル」。6分強の曲だがイントロから最初のサビに到達するまで3分半、工夫を凝らした曲展開が続き、飽きさせることがない。単調という言葉とは一切無縁で、イエスと言えば3rd以降というイメージが先入観に過ぎないことに気付かされる。恐らく以前は1stと2ndに3rd以降の音を期待したせいかも知れない。実に損な聴き方だった。
DISC2は一般に全盛期と言われる「こわれもの」から「リレイヤー」までだが、一曲「アメリカ」というオリジナル未収録曲が含まれている。S&Gのカヴァーなのだが、大胆なアレンジで完全にイエスの曲と化している。1枚目の「エブリリトルシング」(ビートルズのカヴァー)もそうだが、ただ原曲をなぞるだけではないアイデアの豊富さに驚かされる。「サヴァイバル」同様、改めて感心したのが2曲目の「燃える朝焼け」だ。切々と歌い上げるサビの部分ばかりに気を取られて、盛り上がりかけたと思ったら途中で曲展開が急に変化してしまう演奏部分が、どうもチグハグな印象だったのだが、そういう聴き方が邪道だったと遅ればせながら気がついた。この曲は複数のパーツを場面毎に聴き手の意表を突くように微妙にタイミングを変えながら畳みかけるように展開していく。同じように見えて、決して同じ繰り返しではない。当然演奏する方も高度なテクニックが要求される。この曲の凄さがやっとわかった気がした。
DISC3が「究極」から「ドラマ」まで。この時期の音は普段から聴くことが一番多い。恐らく音的には以前より手軽でありながらその実イエスらしさをキッチリ維持しているからではないかと思う。それに比べカリスマティックだった危機の頃の音は、一度聴くとそれで満足してしまうのか暫くは聴かなくともよくなってしまう。ただこの盤は全体の半分以上を占める未発表曲集といった体で、内容的にもオリジナル収録曲と比べ格が落ちることは否めない。
DISC4は「ロンリーハート」以降の新生イエスおよび旧作品を含むライヴテイクだ。
同曲と「リズムオブラブ」あたりはまだイエスのアイデンティティーを感じるが、他の曲からはオリジナリティーを感じられずまるでヒットチャートを意識したアメリカンロックを髣髴させるものもある。やはりイエスは「ドラマ」まで、という当初からの印象は変わらない。ただイエスらしさを期待せずに純粋な作品として聴くと個々の作品のレベルは決して低くないだけにそれなりには楽しめる内容だ。後述する後半のライブ音源も興味深い。
一度読んだ本でも改めて読み返すと新たな発見がある。イエスイヤーズを聴くとそれが「イエス」の音にも当てはまることがわかる。それと今一つの魅力は数あるプログレバンドの中でイエスの音だけは不思議と古さを感じさせないことだ。プログレでありながらポップさや躍動感が同居しており、ジョンの透き通るような声もそれに一役買っている。この稀有な魅力はそのまま彼らの傑出したオリジナリティーにも繋がっている。そこから時代の流れによりプログレ的要素が消えてしまったとしても、前述したようにそこは聴き手のスタンス次第でどうとらえるかという話になる。そこにはただイエスの音があるだけだ。むしろ常に変化し続けるのは時代のうねりの中で生き続けてきたバンドの宿命だろう。DISC4に「チェンジズ(変化)」を収録したことが案外彼らからのメッセージかも知れないし、オリジナルではなくあえて「変化」したあとの彼らの演奏(88年時点)による危機当時の「アンドユーアンドアイ」を収録してあるのもそうした意図の延長線上にあると捉えるのは考えすぎだろうか。いずれにせよ、彼らは常に聴き手にいろいろなことを考えるキッカケを与えてくれるバンドであり、その集大成が本作と言える。
アメリカン・ヒストリーX【字幕版】 [VHS]
とにかく主役二人がかっこいい。
自分はアメリカに行ってたこともあるのに、みんながそうでないとはわかっているけど白人至上主義というのは強く存在していて黒人差別だけでなくアジア人も同じような扱いなことに驚いた。自分たちのことなのに自分の無知さが情けなかった。でもこの映画はけして白人至上主義を支持しているわけではなく、いろいろ考えさせてくれるすばらしい作品でした。
トニー流 幸せを栽培する方法
漫画家である奥様の「ダーリンは外国人」シリーズを既に読んでいましたので、トニーさんの人柄は何となく知っていました。本書は様々な言語を知る夫のトニーさんの著書です。幸せになるために・・・幸せの定義は人それぞれだと思いますが、トニーさんは「こう生きるべきだ」ではなく「こんな風に考えたらどうでしょう?」と辛いこと悲しいことがあったりした時参考にしたいヒントを与えてくれます。世界の色々な格言や諺を用いながら、トニーワールドが広がります。