ザ・タイマーズ
フジテレビの当時の音楽生番組「夜のヒットスタジオ」に謎の大型新人バンドタイマーズとして出演し,
放送禁止用語を声高らかに歌い上げたZERRYことキヨシローには度肝を抜かれ,かつこれがロックだ!と惚れ惚れしてしまいました。
当時RCサクセションとして反戦反核の歌詞で注目をあびた「カバーズ」を東芝に発売中止にされ,キヨシローが歌う君が代をFM東京に拒否され,
自主規制のマスメディアに怒り心頭,レコード会社もラジオ局も政治家の手先だろ!生番組なら止められないだろう,ざまあ見やがれ!と,とにかく格好良かった。
このアルバムには,言葉遊びの中に政治や社会に対する批判を込めた歌と,CMでも使われた泣けるラブソング「デイドリームビリーバー」が同居するというバランス感覚が素晴らしい。
個人的に一番のお気に入りは「LONG TIME AGO」
RCの「カバーズ」収録の「ラブミーテンダー」「サマータイムブルース」同様反原発ソングですが,キヨシローのオリジナルソングで,
歌詞,メロディーともに最高に素晴らしいです。
広島のライブでも歌われました。
少し歌詞を引用します。
LONG TIME AGO44年前
原子爆弾が落ちてきて何十万人もの人が死んでいったのさ
知ってるだろ
美少女も美男子もたった一発
顔は焼けただれ髪の毛ぬけ 血を吐きながら死んでいくのさ
LONG TIME AGO44年たった今
まだ苦しんでる人がいるのに
どうして原子力がそんな大事なんだろ
LONG TIME AGO44年たった今
原子爆弾と同じようなものが
同じこの国につぎつぎと出来ている
「カバーズ」の「ラブミーテンダー」「サマータイムブルース」と一緒に今こそ聞くべきキヨシローからのメッセージです。
ぼくの好きなキヨシロー
泉谷しげると古井戸の加奈崎芳太郎がそれぞれのHPで綴っていた清志郎の思い出(いや歴史か)を加筆の上、完成させたといったところか。少々お値段も張って、最近よくあるお手軽な本の作り方のようにも見えるが、お二人の自発的な執筆では遅々として話が先に進まず、こうでもしないと後に残らないのかも。ともあれ、フォーク?時代の天才清志郎登場の衝撃と、もう一人の天才チャボとの蜜月の始まりが、共に魅せられ、かつ、ツンデレされた2人の視点から確かめ合うように語られ、メディアなんかてんで注目していなかったロック前の初期の清志郎の記録としては大変貴重である。そして、その時期のアルバムより1000倍素晴らしいというライブを観ていないくやしさがこみ上げてくるのであった。どこかに音源ないのかね。
RESPECT!~The 30th anniversary of KIYOSHIRO IMAWANO [VHS]
カリスマ,忌野清志郎のメジャーレコードデビュー30周年を祝って,彼を「リスペクト(尊敬)!」するミュージシャンが武道館に一同に会して大お祭りコンサートをしたもようを収めたライブビデオです。
30年以上友人かもしれないと思うような方々や,清志郎に憧れて音楽の道にすすんだ若手まで,ほんとにバラエティに富んだゴージャスな顔ぶれです。
そのみなさんが,それぞれの思い入れのある清志郎ナンバーをどんどん歌い上げていく様子はまさにお祭り。
もちろん,清志郎本人も出てきますよ,恥ずかしそうに。
ビデオのはじめの,各界のいろんな人たちがお祝いメッセージを送る映像がたっぷり流れます。それを見て,誰だ?!って考えるのも楽しいですよ!
AT BUDOHKAN [DVD]
ついに再発、出ましたねぇ
伝説の81年武道館初ライブ
長らく廃盤状態で
もはやオークションの目玉になっていたモノ
当時TV放映されたのを鮮明に覚えている
たった一度だけ観たTV映像!
とにかくバンドのテンションが半端じゃない
デッカイおもちゃ箱がひっくり返って
中からカラフルな玩具達が飛び出すんだ
久々に観て、あたしゃ血圧上がりました
チャボさんの五右衛門ヘアー!!
あんた歌舞伎役者かよ〜?!
小人みたいなG2が跳ねる跳ねる
『多摩蘭坂』のキヨシローが美しすぎる・・・
リンコさん、コーちゃん、リズム隊チカラ強いわ
ブルーデイホーン、梅津さん、みんな若いわ
忌野清志郎 ~ 永遠のバンド・マン
さすがミュージックマガジン社。とても質の高い清志郎論の1冊です。どのページを開いても、清志郎が生きていて、切なくなります。おおくぼひさこさんの写真も選りすぐりのものばかり。対談も、評論も、年譜も、すべてが今現在最も充実した清志郎本だと思います。オレはずっと清志郎と同じ時代を生きてきたんだなぁと改めて実感させられました。清志郎ファンには持っていてほしい1冊です。