裁判長!ここは懲役4年でどうすか [DVD]
原作ではないが、同名漫画の主人公はエアコンのセールスマンだったが、映画の主人公は、愛と法廷を
テーマとしたシナリオを書くように、強引に押し付けられた三流ライターだ。
書く自信はないが、とりあえず裁判所に足を運ぶ。裁判所という未知の世界に戸惑う三流ライターの南波は、
偶然知り合った傍聴マニアの西村と出会う。
シナリオのテーマとなる熱い感動の裁判を期待するが、傍聴する裁判には熱くもなく感動もない馬鹿らしい
ものばかりだ。万引き犯や痴漢といった三面記事のネタになるような事件ばかりで、シナリオの材料とは
ほど遠いものばかり。そんな時、免罪で裁かれようとしている青年の裁判を知ることとなる。
シナリオの材料になるかと、期待し首を突っ込むのだが、裁判というものは、そんなに甘いものではなかった・・・。
この映画、裁判所という仕切られた世界を見物する社会見学的な作品だ。やる気のない裁判官や傍聴人に動揺
する検事官、またアイドル的な美人検事など、複数のユニークな裁判関係者が登場する。
アダルトDVDの万引き犯を裁く法廷では、検察官が物的証拠である盗まれたアダルト作品の題名を
クソ真面目に読み上げる場面は爆笑だった。裁判所をテーマとしたブラックな笑いも含まれる作品だ。
死刑絶対肯定論―無期懲役囚の主張 (新潮新書)
「社会で人権を誹謗している人達が、受刑者の人権について考える時、現実に彼らがどのような思考と傾向を持って生活しているのか、もっと深く知る必要があります」。
テーマが重く、著者自身も無期懲役囚ということで、読んでいてちょっと複雑な気持ちになる一冊だ。凶悪犯が多く収容されている刑務所(LB級施設)とそこに収監されている人々の様子を通して、現在の刑法や管理・教育の問題点が当事者の一人の立場から述べられている。例えば、現在の刑務所は、人権重視の立場から面会などの制限が緩くなり映画やテレビを見る自由も広がり笑いが絶えない、多くの受刑者はほとんど反省をしていない、という説明が行われている。また、拘置所で死刑囚と過ごした時の経験や、外国の量刑制度についての説明や日本との比較についても書かれている。
著者は、死刑制度や懲役制度についても自分なりの意見や提言を行っている。タイトルにもあるように著者は死刑肯定論者だが、それ以外にも不定期刑と執行猶予付き死刑、矯正プログラムの充実、賠償の法制化などのアイディアを披露している。また、一部で死刑の代わりとして議論されている終身刑制度については、問題が多いと主張してその理由を挙げている。
無期懲役は実際は15年くらいで出てくることが多いと確かに昔聞いたことがあるが、現在は仮釈放までの期間は平均で28年以上と長くなっているという。問題を起こさないようにしないと仮釈放につながっていかないので、服役する側からすると想像以上に大変な部分があるようだ。
死刑制度のみならず、凶悪犯罪に対して社会はどのように向き合うべきかということを考えさせてくれる点で、本書は一読の価値があるように思う。
反省 私たちはなぜ失敗したのか?
著者たちは「反省」を標榜しながら、いや確かに本当に反省はしておられるようであるが、この本の主たる目的は外務省の現役官僚たちを含む売国的勢力に対する強烈な批判、2人を陥れた勢力へのリベンジ戦闘開始宣言であり、同時に憂国の書でもある。 ここに綴られている多くの外交・内政上の事件のあれこれは、まだまだ記憶に新しいものばかりであり、ここ数年間の国際情勢・内政の経過に照らして判断すれば、著者達の主張のほうが当時のマスコミや外務省の言い分(ムネオが悪い、佐藤が悪い)よりも多分に信憑性があると言わざるを得ない。
ということは、私を含む多くの国民は世論操作の偽情報に踊らされ、鈴木・佐藤バッシングの片棒を担いでしまったことになる。 「反省」すべきはどうやら、我々のようだ。 考えてみれば、旧国鉄解体から、近年の都銀・証券・郵貯潰し、現在進行中の生保・損保不払いバッシング、社会保険庁批判・・近年、国が何かやろうとするときは、あるときは針小棒大に罪状をでっち上げ、強引に事後法を用いてでも、ある業界・組織・企業をなりふり構わず徹底的に叩き、弱らせたところで解体したり外資に売り渡したりするパターンが出来上がっている。そのどこが日本の国益か?そろそろ国民も胡散臭さに気が付き始めた。