インプリント~ぼっけえ、きょうてえ~ [DVD]
日本のようで日本でない、どこかにありそうでどこにもない、独特の嫌な感じのする異世界を作りあげてます。
この作品、「おち」自体ははそんなに怖くない。
「恐怖感」よりも「嫌悪感」を抱く数々の場面が、妙に生々しく思わず身震いするほど。
久しぶりに観ていて、「あわわわわわ!」と声をあげてしまった。
それにしても原作者の岩井志麻子さん。只者ではないな、あの表情。
「怖い」ではなく「気色悪い」。
アメリカで公開禁止になったのも納得の、独特のきしょい世界へようこそ・・・・・。
津山三十人殺し―日本犯罪史上空前の惨劇 (新潮文庫)
実話だけにとても恐ろしい内容でした。評価の中には昔の表現などがあって読みにくい人もいたみたいですが、読書をそんなにしない私でも問題なく読めました。生まれてから犯罪に至り自害するまでの様子が詳しく書かれています。ヘタな怖い小説を読むよりも恐怖一杯になりました。写真や図の説明も若干あります。
蜜の競艶―女流官能アンソロジー (河出i文庫)
日頃、小難しい本ばかり読んでいるとどうしても性とは関係ない日々を繰り返すことになる。それに夢中になってしまい、女性などどうでも良くなってしまうからだ。しかし、青年の私にとっては極めて不快なクリスマスという時期が近づく度に、どうも人恋しくなる。決して、女性との付き合いが無いわけではない。だが、その人とセックスをしたいと激しく思えない。これは、一青年にとってある意味病気である。
「本を読むということは、沢山の人と関わっていくのと同じである。」、「想像力を養うためにすこぶる読書は良い」、「人間力がアップする」等といった言葉が頭をかすめる。私は、ついに官能小説というものに手を出したのだ。この本は官能小説として買った最初の1冊である。子供の頃、週刊新潮の官能小説を読んでいたが、金を払ってまで買ったのはこれなのだ。恋愛経験不足の補正と想像力・人間力アップにつながると言うなら間違いないはずだ。
この本は1冊で9人の主人公の性体験を堪能できる。トリである「二人のひとりあそび」だけはレズビアンものだが、それでも何らかの仮想体験にはなるだろう。男性向けとはいえ、女流作家によるアンソロジーであると言う点も少なからず女性側の願望や感情が綴られているはずなのだ。
自分にはそれなりの想像力があったということか、成人向け漫画やDVDよりも自分に合っている気がした。露骨な性描写でストーリーが粗雑なモノよりも活字の方が得られるものが多かったのだ。もちろん、先に挙げた2つにも良い点があるわけだが。
ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)
最近聞く事の少なくなった「方言」その方言で昔話を語るかのように恐い話を続ける遊女。淡々と話を続ける遊女。その遊女の口を借りて「何者」かが話をしている・・・そんな不思議な雰囲気のなかで繰り広げられる話。読んでいて「恐い」というよりも「悲しい」話が続きますが一転して恐い話に変わります。最後の遊女の一言に思わず鳥肌が立ちました。
自由戀愛 [DVD]
原作を先に読んで、それから映像化されているのを知りました。
ほぼ原作に忠実に作ってあると思います。
感想は、他のお二方が書いておられる通り、そのまま同感です。
美しい風景、格調高い建物、凝った衣装に、古風な言葉使い、
ハセキョーも木村佳乃もそれぞれの役柄にぴったりと当てはまって
豊悦もあまりにも優しく優柔不断な男をうまく演じています。
たぶん大ヒットにはならなかったのだと思いますが、
ただ、いい作品だと思います。
短期間、低予算でこれだけの良いものができるとは驚きです。
それにしても、一見まったくタイプの違う岩井志麻子と林真理子が
女性の意地悪さ、強さを描かせたら同種のすごいうまさがあるというのはどうしてなんだろう??とふと考えてしまいました。
要するに女性ってみんな強くて意地悪なのかな(笑)。