こころを動かすマーケティング―コカ・コーラのブランド価値はこうしてつくられる
日本コカコーラ元社長である魚谷さんの半世紀であり、信じるところを綴った本。ライオンの大阪支店の営業という「普通」のキャリアを歩み始めた彼が、若くして「普通ではない」キャリアを築いた軌跡が、読みやすく書かれている。
この本から推察するに、著者は常に本気で「正しい」と思うことを貫き通す、考え抜いて工夫をして必ず短期間(2〜3年)で業績を上げる、「サプライズ」や「涙」の演出等で周りを「感情的」に巻き込む、ある意味「理想的な上司」なんだろうと思う。
また、本書には「ジョージア」の「男のやすらぎ」や「明日があるさ」キャンペーン、「爽健美茶」、「からだ巡り茶」、「Qoo」、「コカコーラ」の「No Reason」キャンペーン等の誕生裏話が満載なので、マーケティングに携わる人はもちろん、普通の人でも面白く読めると思う。
少し驚いたのは、彼のキャリアが日本をベースにしているにも関わらず、考え方や仕事の仕方が「外資系的」であり、自分とも共通すること。
「効果的なコミュニケーションとは、テクニックではなく、自分自身が情熱を持って人生を積極的に生きること。それを他人に影響させること」
「プロダクトマネージャー(マーケティングの担当者)という仕事は、机に向かってするものではない。朝から晩まで全ての時間が仕事の時間だ」
等々。というわけで、マーケティングの「姿勢」を語る本として、特に若いマーケッターの方、それに若くして「成り上がりたい」方には、お勧めできる良書。
但し、2時間で読める「講演」的な内容であること、それに何より、ここまで出世した魚谷さんがコカコーラのアメリカ本社に「Sell Japan」をしに行くのではなく、日本でコンサルになるという道を選んだことが残念過ぎるので、星は3つのみ。
トミカ No.37 コカ・コーラ イベントカー 箱
この車にはプロトタイプが存在しません。しかも、荷台はリニューアルされたものの、10年以上車本体は変わってないのです。なのであまり最新感覚のデザインではありません。
当初の製品から、キャブ部分の白を廃止された製品が出て、それから荷台を一新した現在の製品になっています。
その新しい荷台は、ルーフ開閉が左側だけになったものの、ステージ展開という新たなギミックが追加されています。これらの操作も以前よりしやすくて、ストレスなく開閉できます。
ただし、耐久性には劣るので、持つときはダイキャストの部分を持ちましょう。
晩春 [VHS]
小津作品の中で最もモダンで、しかも懐かしい幸福な空気感に包まれている作品。今は無き銀座の並木座でこの作品を初めて観ました。当時、まだビデオデッキの普及も少なく、小津作品を東京以外の地で観るのは事実上無理だったと思います。並木座の開場を待つ列の中には小津作品を観る為だけの為に地方からわざわざ上京された方の姿もありました。並んでいた観客の中には他にもそれはもう様々な種類や年代の人たちがいらしてそれを眺めているだけでも心楽しいことでした。そして、映画が始まります。冒頭の北鎌倉から、銀座、上野の風景、それだけで、映画館の中は幸福で親密な独特の不思議な空気感に包まれていたような気がします。宇佐美淳と原節子のサイクリング途中に登場する昭和24年のコカコーラの広告看板にどよめき、杉村春子の軽妙な演技に笑い、・・・ 月丘夢路のキスに微笑み、最後にリンゴを剥く笠智衆にしんみりとさせられてしまうのです。その時、映画館の中に醸し出されていたあの独特の幸福な空気感はいまだに忘れられません。小津作品の中で一番にお薦めしたい作品です。
ワン・ツー・スリー [DVD]
「情婦」「昼下がりの情事」等、数ある名作の中で、この作品を予約したのは、自分が疲れた時、落ち込んだ時に、いつも見るのがこの作品なのだ。
ワイルダー作品の中では特にセリフとテンポが早く、とにかく元気が出る!
既に過去となりつつある冷戦時代に、東西ドイツの境目でコカ・コーラを売ろうとする出世欲の強い支社長が大奮闘。
当時の冷戦を笑いに転化し、アメリカ文化までもネタとして描かれるスラップスティックコメディ。そしてラスト、驚愕のオチ(笑)これは見て笑ってもらいたい!
同じく、サラリーマンの悲哀をグッとくる娯楽に仕立てている「アパートの鍵貸します」も合わせてお薦めだ。