07 世界で一番やさしい建築設備 (エクスナレッジムック 世界で一番やさしい建築シリーズ 7)
この本では意匠設計者にとって必要最小限の設備関係の基礎的知識が得られるだろう。設備図が描けるとか読みこなせるとか言うレベルではないが、設備の話をするときに?マークがいくらかでも減らせて設備設計者とある程度のレベルでの会話が成り立つことを期待する。
地下水道 [VHS]
ポーランドの現代史は、日本人の多くが思って居る程、単純な物ではない。1939年9月1日の、ドイツによるポーランド侵攻が何故起きたかと言ふ問いが、先ず、そうである。−−この悲劇の原因を詳細に検証すると、ドイツが一方的に悪いとは言へない事が分かるし、戦後のポーランドも、決して、一方的に被害者だった訳ではない。−−しかし、そうした歴史的な議論は別として、ポーランドは、私にとって、思ひ入れの有る国である。20世紀にこの国の人々が体験した悲劇は余りに深く、重い。(その悲劇には、もう一度言ふが、ポーランド人自身が招いた部分も有るが、ここでは、そうした事はあえて論じない。)
この映画は、第二次世界大戦末期、ソ連軍がワルシャワに迫った際、ポーランド人自身によるワルシャワ解放を目指して蜂起したポーランド人達が、ソ連軍の裏切りによって孤立無援と成り、悲惨な運命を辿る様子が描かれて居る。(題名の「地下水道」と言ふ言葉は、日本語としておかしいと、元ワルシャワ大学教授の工藤幸雄氏は指摘しておられるが、その事には目をつぶろう。)
悲惨な出来事を描きながら、その中に、音楽的とも呼びたく成る、詩的な何かが有る所が、この映画のポーランド映画たる由縁であろう。(昔、私が親しかったポーランド人の女性が、ポーランド人はロマンティックなのだと言った言葉を思ひ出す。)繰り返して言ふが、ポーランドの現代史は、単純ではない。だから、この映画が描く事だけをポーランドの現代史と錯覚してはならない。しかし、この映画が、芸術的に傑出した作品である事に疑いの余地は無い。ポーランドと言ふ国について考える為に、或いは、20世紀と言ふ時代を考える為に、若い人に、是非、観て欲しい映画である。
(西岡昌紀・内科医/ヨーロッパで第二次世界大戦が終結した日に)
水路をゆく(DVDつき) (イカロス・ムック)
東京近郊の運河と川の風景、歴史、見どころを豊富な写真と解説と映像で丁寧に紹介している一冊。このほかにも、川や運河をフィールドに実際に活動している舟めぐり団体や水利施設の役割も紹介しており、東京の水辺を巡る前に基礎知識を得たい人に必読の内容。