ブラッディ・マンデイ DVD-BOX I
急展開のサスペンスで、今までにない緊張感を感じさせるドラマ。それでいて、抜群に面白い! 初回2時間があっという間だった。限られた時間で作るテレビドラマだから、多少ツッコミどころや粗もあるが、それを補ってあまりあるくらい、サスペンスの盛り上げ方はうまいし、第3話での伏線を生かしたストーリー展開にも唸らされた。
それにしても天才ハッカー・高木藤丸役の三浦春馬はハマリ役。頭脳明晰な反面、高校生の子供っぽさもあわせ持つ藤丸を好演している。ウイルステロ組織とサードアイの対決、その結末は、そして東京は、日本はどうなるのか? 毎回毎回続きが楽しみでしょうがない。これからの展開に目が離せない。とにかく、これほど面白いドラマ、なかなかない。ドラマファンは是非!
K-19 [DVD]
「エスター」「ボーイズ・ドント・クライ」等の、ピーター・サースガードの演技力に感嘆、彼の出演作を探していた、、、
ただそれだけで、一ヶ月ほど前に初めて見たのですが、おかげで現在、地震・事故関連のニュース映像を見るのが、ものすごくコワイ。
ヒューマンドラマとしては面白い作品でした。
個人的にはラストはあんまり好きではありませんでしたが、閉塞した空間の緊迫した空気、対立、葛藤・・・悪くないです。
映画は悪くないのですが、なにせタイミングが悪かった。
私はそれまでは、ほとんどそうした知識がなかった、なのにそのつもりなく予習してしまった具合、
色々を今回の事故に重ねてしまい、この映画を思い出すだけで背筋が凍る。
できるだけ早く解決することを、現場で作業している方の無事を、これ以上なにも起きないことを、心から願います。
(2011年3月15日夜・事態は収束中であると信じつつ)
ウィーン ペスト年代記
中世ヨーロッパではペスト=黒死病は現代におけるエイズや癌以上の恐怖の悪魔的やまいだった訳ですが、都市も国も民衆も医者も科学も、どれもこれも誰も彼もが当時、到底この病気の核心には到達し得ていなかったようですね。――――自然科学の発達と衛生概念の形成、そして豊かさに伴う栄養状況の改善、さらに医学の進歩とペスト菌の発見によってその猛威は消え去ったのだけれど中世から近世における大都市ウィーンでの各関係者のふるまいは現代にも反省を促すものが多々あるようです。――――指導者がいかに動いたのか。民衆がどのように反応したのか。役人がどのようにふるまったのか。医者はどのように治療を行ったのか。患者や死者はどのように扱われたのか。そのとき宗教はどのような役割を果たしたのか。ほんとうに興味が尽きません――――当時の銅版画や木版画、絵画など貴重な資料画像も想像を超えたヘンテコものだったし、とてもおもしろい読み物でした。おかげでほかに3冊、欧州のペスト史本を刹那的に買ってしまいました。
朽ちていった命―被曝治療83日間の記録 (新潮文庫)
日本国内では初の臨界被曝事故における被害者である大内さんの治療記録を中心に、それに関わる人々の苦悩と延命治療のあり方を、関係者の証言を交えてまとめられている。
感傷的な表現は抑えられており、ひたすら事実だけが綴られているが、その迫力は圧倒的だ。
そして、そこで語られている内容は、あまりに深く、あまりに重い。
最高度の医療資源をもってしても、致死量を大幅に超える放射線を被曝した人は救えない。
生存の可能性がまったくの"0"である患者の延命を行うことの意味は?
ただ苦痛を伴うだけの延命は一体誰のためなのか?
医師がもの言わぬ患者のいのちにどこまで関わることができるのか?
生きることの価値と、死ぬことの価値は、実は誰にも分からない。
でもその答えに少しでも近づくために、本書を読んで思索されることをお勧めします。