アジャンタとエローラ―インドデカン高原の岩窟寺院と壁画 (アジアをゆく)
この本は、思ったほど文章が多くなく、写真中心で見易いと思います。インド石窟寺院遺跡の写真集といった感じです。写真のクオリティーの高さ、豊富さもすごいのですが、この本で解説していらっしゃるのが、インド文化史研究の第一人者、立川武蔵さんで、キレのある分かり易い説明が詳しく書かれています。インドの宗教や文化を、長年あらゆる角度から研究されてきた方の解説なので説得力があります。仏教、ヒンドゥー教、ジャイナ教、三者三様それぞれの壁画や石窟彫刻の意味について、理解を深めながら写真を見ていく事が出来ます。インド宗教芸術を深く探求し、また楽しみたい人にお勧めです。