LOVE IS BUBBLE
映画「嫌われ松子の一生」の素晴らしさは、既に各メディアでも取り沙汰されているが、日本映画界でも希有のミュージカルとして底抜けの楽しさを持った今作の、その魅力的な楽曲揃いの中でも、我らがBONNIEが受け持つ「LOVE IS BUBBLE」こそ、地方の教員という地味ながら手堅い職業を選択し生きてきた松子が、ふとした弾みで堅実な世界を踏み外し転げ落ちて、気がつけば、欲望と快楽が渦巻く世界にたどり着き、正に、刹那的で泡沫な顛末を迎える前半のクライマックスを司る極めつけに印象深いナンバーとして、映画の成功に一役買っている。私のような熱烈なファンではない者でも、彼女が今作で主題歌を担当し、あろうことかソープ嬢を演じると聞いた時、その斬新な起用に興味深々であったのだが、透明で清涼感溢れる歌声から吐き出されるいつもながらの文学的素養を感じさせる詩人としての歌詞の、そのものズバリの儚さとリズム感の良さは、中谷美紀のスクワットと共に、いつまでも脳裏に焼きついて離れない(笑)。
パコと魔法の絵本 通常版 [DVD]
「MIDSUMMER CAROL ガマ王子VSザリガニ魔人」という舞台の映画化作品ですが、舞台とは違った魅力があります。CGを多く使いとっても楽しい映画になっています。かわいいパコにいつでも会えるようにDVDを購入しました。復刊ドットコムであの飛び出す絵本も注文しました。手に入ればDVDと共に私の宝物になります。
嫌われ松子の一年
中谷美紀の文章は今回初めて読みました。
とても簡素でわかり易い。
それは彼女が自分の気持ちの表現方法をよくわかっているからだと思います。
そして、頭のいい女優さんなんだなあと感心しました。
ananでも連載があると書かれていたので、ゴーストライターではないと信じようと思います。
嫌われ松子の一生をDVDで見て、感動。
そのままパソコンでAIと及川リンの What is a Lifeという楽曲を購入。
そしてこの嫌われ松子の一年の購入と閲読。
完全にマーケティングというか、クロスマーチャンダイジングにやられていますが、後悔はありません。
たぶん2時間もあれば読み切れて、映画の裏側(というか主演女優のぼやき)が読めるってのはお買い得だと思います。
自虐の詩 プレミアム・エディション [DVD]
あの幸江さんが中谷美紀・・・映画化の報を聞いたときには「いくらなんでも綺麗すぎだろ」と不安になりました(阿部寛さんには妙に納得した感もありましたが)。
で、実際完成した映画を観てみると、中谷さんはもう見事なまでに幸江さんでした。出演している役者さんは皆素晴らしい演技をみせてくれていますが、その中でも中谷さんは出色です。「嫌われ松子」も目を見張るものがありましたが、本作でも強烈に琴線に触れてくる演技を多くの場面でみせてくれます。
名作の誉れ高き4コママンガを上手く脚色し、原作と比べても遜色ない映画化を成し遂げたスタッフの皆さんにも拍手です。
なお、エンドロール後の描写および幸江さんのモノローグを蛇足ととらえるご意見もあるようですが、あればまさに原作の最終話で語られたこと、そっくりそのままです。おそらくは原作者の業田氏が「自虐の詩」という作品を通して最もいいたかったことではないかと思いますが、それを同様にエンディングにもってきたことに、個人的にはとても納得。原作に対するリスペクトを感じました。
泣けるからいい映画、というわけではありませんが、非常に誠実につくられた良い作品だと思います。
嫌われ松子の一生 (幻冬舎スタンダード)
今、世間では負け犬やら何やら言われていますが、そこで言われる負け犬とは客観的に見て平均的ではない人をいう言葉なんだと私は理解しています。ですから、自分が今幸せだと思えたなら、人が何と言おうとその人は勝ち犬ということになるんでしょうね。
この物語に登場する松子は本当に可哀想な人間です。幸せになろうとしてもなろうとしてもなれなかった。そんな人生を送っています。しかし、彼女の人生は一体何だったのだろうかとは私は思いません。彼女は彼女なりに考えて動き、人生を決めていったからです。自分で選んだ道の責任を取るのは自分です。彼女は最後まで自分の責任を果たし続けました。正に彼女は人生を「生き抜いた」のです。
この小説を読んで自分を見つめ直して頂けたら作者の方も満足だと思います。