poco A poco(初回生産限定盤)(DVD付)
音楽にど素人な私が聴いていて、素直に良かったと思えたのは、1stアルバム
のほうです。
とはいうものの、別に本2ndアルバムが悪いという訳ではありません。
ただ、1stのほうには、彼女の自信と彼女がコレまで築くきあげてきたものを
出し切らんとする「入魂」的な思い入れが感じられたのです。
そういう意味では、一流の音楽家としての片鱗をのぞかせ、また彼女自身が、
自らの持つセンスを出し切らんとして精魂込めて作り上げたのだろう、と
リスナーに感じさせたのが1stアルバムだとすると、本2ndアルバムはいわば、
経営手腕が高いと評判の若手実業家が他の事業に手を出した、的な印象を受けなく
もないのです。
※別の表現をすれば、自らの強みをより強くしてゆこうという姿勢ではなく、
自らが持つ可能性への「チャレンジ」だという見方もできますが・・・。
何れにせよ、本アルバムを聴いたリスナーが、何かしら迷いのようなものを
感じ取ったのだとすれば、それはきっと上記のあたりに起因するのではないか、
と私は思います。
ライヴ・ポコ
米国出身のカントリー・ロック・バンドの、’71年発表のライヴ盤。
陽気で朗らかなカントリー・ロックと言ええど、流石実力者揃いのバンドだけあって、その正確かつ余裕を感じさせる演奏力には屈服させられる。
特にそれを感じさせるのは、ライヴならではの58のメドレーだ。攻撃的でもなく、過剰な緊張感はないのに、テクニカルな演奏を和気藹々とやっている楽しそうな雰囲気に、知らず知らずのうちに引き込まれてゆく。
また、コーラス・ワークも抜群で、気取りのない自然なハーモニーは絶品だ。
カントリー・ロックの魅力を余すことなく伝えてくれる、和やかで楽しさのある中に、緊張感が潜んでいるのを実感できるライヴ盤である。