ラスト・ワルツ 特別編 [DVD]
60年にロニー・ホーキンスのバック・バンドとして活動を始めた“ザ・バンド”。
76年11月25日、彼らが初公演を開いたサンフランシスコのウィンターランドで解散コンサートを行ったドキュメンタリー・フィルムです。
あのマーティン・スコセッシが監督しています。
ハウ・トゥ・ビカム・クレアヴォヤント
今回はロバートソンに、というよりザ・バンドに憧れていたというクラプトンが大々的に参加しており、本当はクラプトン自身がこうしたアルバムを作りたいのだけれどなかなかロバートソンのようには出来ない、というような印象を持たせる作品となっている。それはどこに起因しているかというと明らかに歌唱そのものに他ならない。ロバートソンの歌唱は無理がない。無理がないから楽曲を荒らさない。クラプトンはもともとハードな楽曲にそのハスキーでありながらところどころで力強さを発揮しつつ曲を牽引しながら彼ならではのギターで肉付けするという手法をとることが多かった(70年代〜80年代初期までの話だが)。しかしながらとくに90年代後半以降のクラプトンはロバートソンのような穏やかでありながら情熱的な歌唱を試みながらもいずれの楽曲においてもそれほど成功しているようには見受けられない。もちろんオーシャンブールヴァード時代にも囁くような歌唱で美しい楽曲を演奏してはいたがそれは総合的にロックしていたからだ。ロックしていないクラプトンにはロバートソンのような作風でアルバムを仕上げることは不可能だ。だからこそ憧れを単なる憧れとして終わらせるのではなくこうしてロバートソンの、まるでザ・バンドの息吹があちらこちらで聞こえるような、それでいて斬新な印象を与えるこの素晴らしい久々のソロ大作にクラプトンは嬉々として参加したのだ、と思う。
どうしてもクラプトンの過去の栄光に対する賛美が強すぎるためにレビューの内容が偏屈になってしまったが、それだけロバートソンの21世紀におけるロック・ミュージックとしての確固たる姿勢を垣間見ることの出来る本作が、多くのリスナーに感動を与えながらもクラプトンの反省を促したいというファン心理と勘弁願いたい。
本作における各曲の編曲(イントロを含む、メロディー以外の全てのパーツにおけるアレンジメントという意味で)はとにかく卓越している。個人的にはタイトル曲(#11)を一聴しただけで心が震えた。また、デラックスエディションに付録されているデモ曲たちも聴き捨てならない興味深い音源である。輸入盤であればほとんど価格差はないので、到着が遅れたとしてもデラックスエディションを是非とも買うべきであろう。
How to Become Clairvoyant
リアルタイムに高校生の時ラストワルツを映画館で見た世代ですが
ザ・バンドには1度もはまることなく過ごしてきたせいか、
今回の新譜もEC大フィーチャーという事で購入しました。
ECとの共演曲も良いですが一番気のお気に入りはWhen The Night Was Youngです。
全体的にはかなりレイドバックした雰囲気なんですが
ギタープレイはRJの影響が随所に散見されるように思います。
やはりこの人は根っからのブルースマンなんだと、
でももうRJの幻影を追うのは止めた方が良いのではないですかね、
それにしてもyodaのようなルックスになったRRは見たくなかったかも.
SWITCH特別編集号「SWITCH ISSUE」Cocco オダギリジョー 伊勢谷友介 ジャック・ジョンソン ほか
私的に、こっこのインタビューは、SWITCHがいちばん素晴らしいと思っています。少し古いですが、ここには彼女の97年のインタビューが掲載されています。生まれ育った沖縄で、大切に大切に言葉を紡ぐ彼女が、とても尊く感じられました。愛している島について。やってみたいクレープ屋さんについて。みていたい夢について。
こっこについて知らないことは多いけど、歌は、ずっと残ります。そのことの幸せを、感じました。
「荷物はすくない方が、高く飛べます」。
という言葉が印象的でした。
BEST OF
1983年以降のワーナー・ブラザーズ/リプリーズ移籍後の代表曲を集めたコンピレーション・アルバム。今さらベスト盤でもないだろうと思うオールド・ファンもいるかもしれないが、ワーナー移籍後のベスト盤はこれが初めてだし、映画『プリティ・ブライド』挿入曲「ブルー・アイズ・ブルー」や99年11月の来日公演でクラプトンと出会った若い世代のファンもいたはずだから、リリースのタイミングとしては悪くない。あとはその内容だが、これもかなり贅沢なものだ。「ティアーズ・イン・ヘヴン」や「チェンジ・ザ・ワールド」など90年代のヒット曲はもちろん、「いとしのレイラ」のアンプラグド・バージョン5、「ワンダフル・トゥナイト」のライブ・エディット・バージョン15、2曲の新曲、さらに日本盤のみのボーナス・トラックを加えた全16曲。功成り名遂げた時代のベスト盤。