ペルセポリスII マルジ、故郷に帰る
『イランの少女マルジ』のあの後の話です。
マルジを読んで感動なさった方は、こちらも是非、手に取ってもらいたい
と思います。
14歳の彼女が異国の地でたった一人で、成長していきます。
思春期を向かえ、恋愛をして別れを経験して、故郷に帰り
そこで、母国の情勢を目の当たりし、自分の悩みが凄く小さなことだと
感じます。だけどそこは、マルジ。また読者を笑いの渦に入れてくれます。
マルジが経験した事は、世界のどこかで、今私たちがこうしてる最中
でも、起きてる事だとゆうことを、思い出させてくれる、作品だと
私は、思いました。マルジみたいな経験を子供たちにさせない為に
沢山の人達に読んで欲しい、作品だと思います。
ペルセポリス [12 inch Analog]
幻の音源が記念すべきアナログ盤での日本初発売に感謝!!
須永辰緒さんがDJの際、あちこちで回してくれたおかげです。
アルバム全編通して、壮大でとてもかっこよかったです♪
アレクサンドロス変相 ―古代から中世イスラームへ―
ペルシア語が結んだ世界―もうひとつのユーラシア史 (スラブ・ユーラシア叢書)を読み、イスラーム世界での前イスラム期の古代史認識について興味が出てたところだったこととマスウーディやビールーニーといった受験にも登場する有名どころだけではなく、ハムザ、イスハーク、ディーナワリー、サーリービーなど、イスラーム史書籍を読み重ねる毎に引用ばかりを目にし、断片的情報にばかりにストレスを感じていたことで、「どのような人がいるのか、その位置づけや、各々叙述の姿勢について、体系的・総合的な分析と解説を知りたい」と思っていたところだったので、本書はタイムリーな書籍でした。
本書は、アレクサンドロスの「実像」の探求ではなく、「イスラーム期のアレクサンドロス研究史」でもありません。アレクサンドロスが、サーサーン朝・イスラーム期にどのように語り継がれてきたかの探求が目的であり、それは同時に、下記の部分を明らかにする論考となっています。
1.イスラーム歴史叙述の成立と発展がわかる。ハディース(伝承)や各時代の歴史状況と歴史叙述の関連が整理・理解できる。
2.ギシリア・シリアの歴史書がイスラーム史書に何故取り入れられなかった実態と背景
3.サーサーン朝の古代史認識
4.モンゴル以前のイスラームの主だった歴史書作品と著者の体系的な解説
5.イスラームの、先イスラーム期の古代歴史認識の内容、その成立の過程と理由
6.アルサケス朝に関する、サーサーン朝とイスラーム期の史料
歴史を動かすものは経済的な論理や政治的な欲望だけではなく、「実像」だけではなく、「虚像」もまた歴史を動かす大きな要素である点を、本書は強く訴えてくる内容となっています。歴史研究の方法を広げる重要な視点を提供する視座だと思います。
本書は、アレクサンドロスやイスラーム史に興味が無くても、アルサケス朝やササン朝に深く興味のある方にもお勧めです。イスラーム期にどのような認識のもとに史料が残されていったかがわかるからです。その他、「プトレマイオスのカノン」とか集史以前に「万国史」が書かれていた、など様々な知見を得ることが出来、有用です。この手の書籍が日本では少ないこともあり、8000円の価値は十分あるものと思います。
ペルセポリス オリジナル・サウンドトラック
フランス製作のイラン映画『ペルセポリス』のサントラ。
オリエンタル風味を排除して、普通に情感豊かな劇伴になっているので
「イランぽさ」を期待していると面白みに欠けるかもしれませんが、
普遍的な音楽を目指した──これは監督の要望なんだそうです。
本編では意図的に「音痴」=「パワフル」に唄われていた『アイ・オブ・ザ・タイガー』(20曲目)ですが、
このサントラで聴くと、普通にフレンチポップで、すごく耳に馴染みます。
しっとりしていて、いい感じです。
オススメです!!!
Persepolis Plus Remixes 1
ジャンルはクラシック音楽の分けになっているが、いわゆるクラシック音楽とは対極に位置する音楽ではないだろうか?音楽の体を留めない、すさまじくかっこいいノイズに圧倒される1時間余の音響体験。
作曲者はギリシア出身の現代音楽家クセナキス。数学的に配列された複雑な音を、100台のスピーカーをもって鳴らすという脅威の音響パフォーマンスを、一枚のCDにまとめあげえて聴かせてくれる。腹の底まで響き渡るような低音域のノイズ、金属質の高音域のノイズ、時折入る美しい笛の音。もはや常人の理解を超えた域に達している複雑な音だが、言葉抜きでかっこいい。感性が合えば、聴いていて気持ちよくなること間違いなし。ただその感性を持つ人はごく一部だと思うけど。
タイトルのペルセポリスとは、本作品の演奏が行われた古代イランの遺跡。ここはかつてアレクサンドロス大王に滅ぼされたペルシア帝国の都でもあった。タイトルは、ただの演奏地の意味のみならず、アレクサンドロスに象徴される西洋的秩序すなわち西洋音楽に対するアンチテーゼ、古代の叡智への回帰といった象徴的なものを感じさせる。
さてこのCD、最大限スピーカーの音を大きくして聴くのが正しい聴き方。とにかくあらゆる音が凝縮されているので、音量を上げるほどに幾何級数的に情報量が増していくのだ。ただし近所に迷惑がかからない程度で。普通の人にはただの近所迷惑な工事の音にしか聞こえないだろう。あの部屋で一体なにをやっているんだ、と怪しまれること間違いなし。
クセナキスのオリジナルCDが一枚、それに世界のノイズアーティストがクセナキスの音源をリミックスしたリミックス盤がついて2枚組みの構成。すれっからしの音響マニアを楽しませてくれることであろう。