アンソロジードラマCD「ひぐらしのなく頃に解」featuring「うみねこのなく頃に」
一話「圭一の村おこし、そして野望」
これは完全に今まで通りのひぐらしのアンソロジーのノリで大変よろしかった。
オチは相変わらずですが、圭一なりの村おこしがそのうち野望にすり替わると言った感じのお話。
ネタバレになるので敢えて書きませんがある人物が被害者(?)になる課程も楽しかったです。
取り敢えずキーワードは『萌え』。
全く圭一らしく笑えました。
第二話「魅音の映画撮影日誌」
さて問題がこちら。
・劇場版
・うみねこのなく頃に
・Comic Market 75 Limited CD ひぐらしのなく頃に解 featuring うみねこのなく頃に
この三つに全く興味がなかったり、所持していなかったり、劇場実写版二作を観ていない方には少々厳しいかと。
後半にもなると、うみねこキャラも突如登場してくるので『うみねこのなく頃に』をプレイしていない方には「誰これ?」「何これ?」な展開に…。
特に『Comic Market 75 Limited CD ひぐらしのなく頃に解 featuring うみねこのなく頃に』を所持していな方には、何故、ひぐらしキャラとうみねこキャラが顔見知りなのかも全く分かりません。
正直カオスです。
ただし、全て承知の方であれば充分楽しめる内容になっています。
そして、ひぐらしの罪滅し編ドラマCDを所持の方には、屋根の上での対決には色々と惹かれるものがあると思います。
思わず比較してみたくなることでしょう。
とにかく、ひぐらしとうみねこのCDなので「ひぐらしだから」という理由で安易に手に取ると地雷ともなりかねません。
くれぐれもご注意を。
個人的には楽しめたので☆五つにしたいところですが、楽しむためには条件がある、うみねこの宣伝臭がぷんぷんするので☆三つとしました。
マンチュリアン・リポート (100周年書き下ろし)
昭和初期の大命題を、浅田さんらしく、事件当時に生きていた人々(今回は語りに汽車も加わり)を軸に一歩踏み込んだシチュエーションを最初に持ってきています。この第一章だけでもすばらしい書き下ろしですが、最後辺りに(ほんのちらっと)息子の張学良に待機の指示を父でなく棟梁として与えたくだりは、満州人ですら関わり方が難しい中国問題の在り方を再認識させてくれました。ぜひ次回はプリンス張学良の後半生を語ってください!
経済予測脳で人生が変わる!―仕事も投資も成功できる「起こりえる未来」の読み方
とにかく読みやすい。難しい内容のはずが一回読んだだけで自然に頭の中に入ってくる。
この手の本は難しいのが常だが、これだけわかりやすい文章を書ける著者には感動すら覚える。
グリーンスパンはここ数年で歴史が大事だと言いだしたが、著者は学生時代にすでに
金融工学を超える実体経済の予測方法を試行錯誤していたというから驚きだ。
歴史学の本当の学び方や新聞を読むことの大切さ、新聞記事をどのように読んだらいいのか、
それらをどう経済予測に生かすのか、著書独特の考えが順を追って辿れて非常におもしろい。
著者の他の本も読んでみたいと思う。
文・堺雅人
文末は「である」、「のだ」などで締められていて堅い文章のようなんだけど、なぜかやわらかい。
読んでいくとそのやわらかさは平仮名からきているらしいことに気づく。「見る」「安い」「仕事」のような言葉を平仮名で表記している。
意図的なものか、癖なのか。彼のたえない笑顔と似たものを文から感じた。